【週末趣味 ソト遊び&イエ遊び】
最初はあたふたしていたソロキャンプも、慣れてくると少しだけ余裕がうまれる。とはいえどこかに出かけるほどの時間はない…だったらいつもの焚き火を使って珈琲焙煎や炙り料理に挑戦、自分だけの味を作っておみやげにしては?
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■熾火でじっくり、その日の“味”を作る
ゆらめく焚き火を前にぼんやり過ごすのはキャンプの至福の時間だ。炎を眺めるだけでもあきることはないのだが、ゆとりがあるならこの火を利用して自分だけの味を作ってみては。
濃い目に味を付けた肉を焚き火にかける。肉に炎を当てることなく、熱風で火を通すイメージだ。ときおり脂が落ちて煙があがり、これがいい風味となる。
焚き火はスイッチひとつで火力を調整できるわけではないし、安定したと思っていても薪が燃え進む内に徐々に火力が落ちる。風向きを計算し、肉の具合によって薪を追加したり位置を変えたりする。あぶり焼きは焚き火を操る練習にもちょうどいい。
基本的にほったらかしでいいのだが、そうはいっても火を離れるわけにもいかない。この時間を利用するなら焙煎だ。キャンプなら豆の薄皮が舞っていても気にせずにすむ。それに熾や炭を広げておけば網を左右に振っても常に豆に熱があたってムラになりにくい。
余った肉とともに焙煎した豆を持ち帰れば、キャンプの余韻に浸りつつサンドイッチとコーヒーを楽しめる。キャンプ当日、そして帰ってからも楽しみが尽きない“遊び”だ。
ライター 大森弘恵さん
雑誌、WEBメディア、書籍を手がけるフリーランスのライター、編集者。おもなテーマは「キャンプ、アウトドア」、「旅行」、ときどき「料理」。
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