もしかして流行ってる!? ロケットカウルを装備した現行カフェレーサー5選

1. ホンダ「ホーク11」

ホンダの2気筒マシンに与えられるホークの名を冠した「ホーク11」は、「レブル1100」などに搭載される1082ccの水冷2気筒エンジンを搭載。経験豊かなベテランライダーに向けた“走りの楽しみを忘れない大人のバイク”という位置づけで、前傾気味の乗車姿勢でワインディングを楽しめるマシンに仕上がっています。

デザイン上のポイントとなっているロケットカウルはFRP製で、水平方向に伸びるラインが基調。カウルとタンクで構成される前半分と、シートから後ろが垂直方向のラインで分けられているデザインがユニークです。

エンジンの最高出力は102PSと驚くような数値ではありませんが、スリムな車体とショーワ製のSFF-BPフロントフォークなど高品質な足回りで、心躍る走りが味わえそう。価格は139万7000円で9月29日発売予定です。

 

2. トライアンフ「スピードトリプル1200 RR」

精悍なロケットカウルを装備したスタイルで、発表と同時にバイクファンの心を鷲掴みにしたのがトライアンフの「スピードトリプル1200 RR」です。トライアンフ得意の3気筒エンジンを搭載し、高い運動性能に定評があるストリートマシンであるスピードトリプル。そのマシンをベースに、ロケットカウルとクリップオンハンドルを装備し、よりやる気にさせるライディングポジションになっています。

エンジンは1160ccの3気筒で、180PSを発揮。足回りもオーリンズ製の電子制御セミアクティブサスペンションや、brembo製のStylemaブレーキなど一流パーツで固められ、走行性能はスーパースポーツ並み。中年ライダーはちょっと躊躇してしまうスペックですが、バンク角に応じて制御されるコーナーリングABSやコーナーリングトラクションコントロールなど、電子制御も充実しているので安心してライディングを楽しめます。価格は228万5000円〜。

 

3. ビモータ「KB4」

イタリアの工場でハンドメイドされるビモータ。昨年からカワサキモータースジャパンが日本総輸入元となり、国内販売されるようになったのが「KB4」です。「ニンジャ1000SX」の1043ccの水冷4気筒エンジンを搭載し、価格は437万8000円と高価ですが、このスタイルに憧れるライダーは多いのでは。

現代のスーパースポーツとは明らかに違う造形のカウルはカーボンファイバー製。ハンドメイドの鋼管パイプを組み合わせたフレームは独自の設計で、エンジンの搭載位置を前方にしており、ホイールベースも1390mmと600ccクラスに匹敵する短さです。OZ社製の鍛造ホイールなど徹底した軽量化が図られ、車重は194kg。手に入れることができたオーナーは、リッターマシンとは思えない俊敏なハンドリングを満喫できるでしょう。

 

4. カワサキ「Z900RS CAFE」

2017年の登場以来、大型バイクの販売台数1位をキープし続けているカワサキの「Z900RS」。ロケットカウルを装着した「Z900RS CAFE」が用意されているのも、堅調な人気を維持している理由でしょう。フロントカウルだけでなく、パッと見シングルシートのように見えるシートも専用品。ハンドルもローポジションタイプが採用され、よりやる気にさせるポジションとなっています。

価格はスタンダードより3万円ちょっと高い141万9000円。この価格でひと味違ったカフェレーサースタイルに乗れるのであれば、リーズナブルに感じます。948ccの水冷4気筒エンジンは111PSを発揮。車重は217kgですが、走り出してみると意外なほど軽量に感じる不思議なバイクです。

 

5. カワサキ「W800 CAFE」

今となっては貴重な大排気量の空冷エンジンを味わえるのが「W800 CAFE」。こうしてみるとカワサキはロケットカウルのマシンが多いですね。その中でも個人的には、このマシンが最もカフェレーサースタイルが似合っていると感じます。

シリンダーの直立したバーチカルツインのエンジンは、元々1950〜60年代の英国車をイメージしたもの。それをカフェレーサーに仕立てているので似合うはずです。

ロケットカウル以外にも専用のシートを採用し、ライディングポジションも専用のグリップ位置の低いものを装着しています。最高出力は52PSで車重は223kg。価格はスタンダードに比べて約3万円アップの121万円です。

 

【番外編】BMW「R nineT Racer」

残念ながら現行モデルではなくなってしまいましたが、紹介しておきたいのがBMWの「R nineT Racer」というマシン。空冷の水平対向2気筒エンジンを搭載した「R nineT」シリーズにラインナップされていたもので、ロケットカウルの造形が美しく、復活を祈念したくなるモデルです。

専用のシングルシートにセパレートハンドルという組み合わせで、乗車姿勢は前傾ですが、中年ライダーでも窮屈に感じない扱いやすかったのも記憶に残っています。2020年まではラインナップされていたので、中古で探してみてもいいかもしれません。

 

<文/増谷茂樹

増谷茂樹|編集プロダクションやモノ系雑誌の編集部などを経て、フリーランスのライターに。クルマ、バイク、自転車など、タイヤの付いている乗り物が好物。専門的な情報をできるだけ分かりやすく書くことを信条に、さまざまな雑誌やWebメディアに寄稿している。

 

 

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