■汎庸性こそが人気の理由
最近ではテレビアニメやアニメ映画にも登場するようになったスーパーカブ。走りに突出した部分があるわけでもなく、特別な性能を備えているわけでもない。
それでも初代登場から60余年も経つのに、根強い人気が続く理由は、燃費が良く、高い実用性と耐久性を持ち合わせているから。汎庸性こそカブが多くの人に受け入れられている一番の理由なのだ。
そして現在もカブの名を冠したファミリー・シリーズは売られ続け、人々に愛されている。基本のスーパーカブから始まり、第二種原動機付き自転車に分類される110cc、さらには125ccモデル。これらと同じエンジンをベースに、オフロード走行をイメージしたハンターカブシリーズなど…。
スクーターのようにアクセルをひねれば動くのではなく、ギアチェンジしながら走る楽しさも持ち合わせてくれる。つまり“オートバイをコントロールしている”という実感を感じさせてくれるのも魅力のひとつだろう。
最近は原付二種が乗れる小型自動二輪までなら免許取得が楽になった。ぜひスーパーカブで二輪の楽しさを知ってほしい。
■今新車で購入できるスーパーカブ・ファミリーはこれだ!
燃費が良くて耐久性が高く暮らしの中で役立つ、ホンダのカブ・ファミリー。まずは新車で買ってみて、その良さを実感するのも良いだろう。
「スーパーカブ 50」(23万6500円)
1958年に発売された「C100」型と同じ排気量50ccのエンジンを積む基本型。曲線を基調にした柔らかなデザインのフォルムが愛らしさを感じさせてくれる。
「スーパーカブ 110」(30万2500円)
最高出力5.9ps/7500rpm、最大トルク8.5N・m/5500rpmを発揮するエンジンは運転の楽しさと実用性を両立。体を心地良く目的地に運んでくれる。
「スーパーカブ50プロ」(25万8500円)
新聞配達を中心に「積む」「運ぶ」「配る」ことに特化したバージョン。釣りや二輪ソロキャンプなどで遊びたい人のカスタマイズのベースにできる。
「スーパーカブ110プロ」(34万6500円)
「スーパーカブ110」同様の性能を発揮するエンジンは50よりもパワフルで頼もしく荷物を運び、働いてくれる相棒になる。効率の良い仕事ができるはずだ。
「クロスカブ110」(36万3000円)
大気や回転数に合わせて効率的なエンジン燃焼に制御する“PGM-FI”が余分な排出ガスを抑制し、排気系の触媒が有害物質を低減する自然に配慮したモデル。
「スーパーカブ C125」(44万円)
初代「スーパーカブC100」を彷彿させるフォルムで、現代風にアレンジしたデザインが優雅でモダン。新設計の125ccエンジンは最高出力7.2ps/7500rpm、10N・m/6250rpmの性能。
「クロスカブ50」(29万7000円)
レッグシールドを廃し、全体的によりアクティブなデザインに仕上げられたカブ・ファミリーの末っ子。街にも自然の中にもフィットするクロスオーバーマシン。
「CT125・ハンターカブ」(44万円)
エンジンは最高出力6.5ps/7000rpm、最大トルク10N・m/6250rpmと、トレッキングを想定して低回転域で力を発揮する特性。街中から野山まで、さまざまな場所で走れる。
※2022年4月6日発売「GoodsPress」5月号60-63ページの記事をもとに構成しています
<取材・文/松尾直俊>
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