【秘密基地と小さな書斎実例集】
自分が使う道具はできるだけ自然素材と廃材を利用して自作する長野修平さん。調理器具やファーニチャーにおさまらず、ついには小屋までDIY! お気に入りギアが詰まった小屋は家族にも好評だ。
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昨年、ネイチャークラフト作家である長野修平さんの自宅裏山にドーム屋根のゲストハウスが誕生した。長野さんが家族とともに建てた小屋だ。
特徴的な檜皮葺き屋根の小屋は半分が板張りの小上がり、もう半分が土間。上段のキャンプ地から靴のまま奥に入れる、自然とのつながりを感じる作りで、ここに長野さんの手が生んだ家具や食器とともに薪ストーブやランタン、鉄鍋などが存在する。秘密基地のような小屋だ。
「ゲストハウスと呼んでいますが、コロナ禍でもあるし、ソーラーパネルとポータブル電源で小屋の中でパソコンを使えるようにして書斎がわりにしています」
猟師からゆずってもらい自らなめした鹿皮や研究を続けるアイヌ細工、アンバサダーを務めるモーラナイフから届いたクリスマスギフトのカトラリーなど、ここにある道具にはすべて物語がある。合間に飾られた家族のモノとの相性もいい。
「妻は“カフェに行ってくる”とここでくつろぐし、風通しがいいから長女が友だちと過ごすのに都合がいい。次女はそばのキャンプ地で焚き火をするのが好きで、小屋周辺が家族のお気に入りの場所になりました」
小屋は書斎であると同時に家族の絆を確認できる場所。あたたかみを感じるのはそのためだ。
ネイチャークラフト作家 長野修平さん
廃材や自然材を利用した味わいのある木工作品が評判。北海道の山菜料理店生まれで焚き火料理の名手でもある。ステンドグラス作家の妻・深雪さん、ふたりの娘との4人暮らし
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