1. 定番名作モデルと日本の草履を掛け合わせて再構築
Havaianas
「トラディゾウリ」(8899円)
Havaianas(ハワイアナス)は、1962年にブラジルで誕生。元々は地元の人々のまさに“足”として愛されていましたが、1994年にリリースされたモデル「ハワイアナスTOP」が世界中で爆発的ヒットを記録し、豊富なカラバリと快適な履き心地のソールが人気を集め、瞬く間にビーチサンダルのトップブランドとなりました。
「トラディゾウリ」は、ブランドの出発点であり名作と名高い「トラディショナル」と、日本の草履を掛け合わせた注目作。
一般的なビーチサンダルはトップソールが平らですが、こちらのモデルで採用されているEVA樹脂×ゴムによる三層構造スクエア型ソールは、足の凹凸に合わせて設計されているので歩行もノンストレス。なおかつストラップにゴムではなく布を用いることで、長時間の着用においても快適性・安定性をキープします。
また、見た目的にもシンプル一辺倒に陥りがちな夏の着こなしのポイントに最適。タウンユースにも馴染むスタイリッシュさが魅力です。
>> ビームス
2. 見た目も履き心地も、とにかくマイカイ!(素晴らしい)
ISLAND SLIPPER
「PT203/パープルスウェード」(1万7600円)
1946年の創業以来、デザインから製造までのすべてをハワイで行う“メイド・イン・ハワイ”のリゾートサンダルメーカーとして、世界各国で高い支持を受けているISLAND SLIPPER(アイランドスリッパ)。
こちらは、こなれ感のあるベージュカラーの“PTソール”を使用した定番モデルです。鼻緒とトップソールに発色の良いスウェードレザーを用いることで、カジュアルな佇まいの中にも大人の上質感をプラス。豊富なカラー展開も魅力で、足元を華やかに演出してくれます。
グッドルッキンなデザインもさることながら、特筆すべきはフットベッド。裸足で履いた際にもスウェードの質感が気持ちよく、柔らかで快適な履き心地を提供します。履き込むほどに自分だけのフィッティングが手に入るのです。
地理的・文化的に共通する部分も多い、日本とハワイ。それだけに日本人のDNAに自然にフィットすることでしょう。海外渡航はちょっと難しくとも、気分だけでも南のアイランドへと連れ出してくれる。そんな1足です。
3. 一体成型された流線型フォルムが生み出すミニマルな表情
DESCENTE
「エナザイトカームトング」(7700円)
前述の2足は、鼻緒とソールで構成されたビーチサンダル然としたルックスでしたが、ここでちょっと変化球をご覧いただきましょう。ブランドは、トップアスリートとの共同開発に基づいて機能美を追求したスポーツモードを提案するDESCENTE(デサント)。
この「エナザイトカームトング」は、鼻緒とソールが一体成型されているのが特徴で、流線型フォルムにブランドロゴのアクセントを添えるのみというミニマルさが、多様な着こなしにマッチしてくれます。
また本作は、弾むような感覚と安定感のある走りが楽しめるランニングモデル「エナザイト」から着想を得た、クッション性のある厚いミッドソールも見所。ビーチサンダルを普段履きする際にネックとなる、着用時の疲労感を軽減すると同時に、程よいボリューム感が合わせるボトムスの選択肢も広げてくれます。
さらにカラーリングも街に馴染みやすく、大人の足元に似合うブラック、ホワイト、ピンクの3色を展開しています。普通のビーサンに飽きたらぜひ!
>> DESCENTE
4. ブランド史上もっともサステナブルに配慮された1足
Teva
「リフリップ」(5280円)
今では当たり前となったストラップデザインのサンダルを、世界で初めて世に送り出したことでも知られるTeva(テバ)。同ブランドが近年、注力しているサステナブルへの取り組みを具現化したのが、テバ史上もっとも地球環境に配慮されたトングタイプの新作「リフリップ」です。
足を程よくホールドしてくれるストラップ部分には、速乾性・耐久性に優れたアメリカの繊維会社ユニファイ社製のリプリーブ100%再生ポリエステル素材が採用されています。
そのこだわりは、ソールだって負けていません。ミッドソールとアウトソールに再生素材30%のEVAを使用。アップサイクルしやすく軽量さも備えた同素材のおかげで、重量は約140g(片足)。
弾むような歩き心地と軽い足運びを実現し、ストレスなく長く履けるという意味でもサステナブル(持続可能)と言えます。さらに足のニオイを緩和する抗菌加工をトップソール部分に施すといった気遣いもまた、うれしい限りです。
>> Teva
5. 好きな色を組み合わせ、自分の足型に合わせて育成
げんべい
「ビーチサンダル15~28cm:ソール緑(國光モデル)」(1250円)
今や日本中どこでも買えるビーチサンダルですが、日本で初めて販売した小売店は、げんべい商店と言われています。1955年よりビーチサンダルを売り続けて、65年以上の歴史を誇る同社。
ここで取り挙げる「國光モデル」は4代目の葉山國光氏が、日本最古のモデル「ブルーダイア」を長年販売する中で得られた知見やカスタマーの声を参考に、ソールの素材決めに4年、鼻緒の穴位置決めに6年の期間を費やし、2003年に完成させたオリジナルモデルです。
その特徴は“履きやすさ”の一言に尽きます。素材に、柔らかさと耐久性を両立するべく配合にこだわった天然ゴムを使用し、スレや締めつけによる足の痛みを解消。さらにトゥをヒールより約2mm低くすることでスムーズな体重移動もサポート。長い時間歩いても疲れにくいよう工夫されています。
また、鼻緒とソールの色は、100パターン以上から自由に組み合わせ可能。履くほどに育っていき、自分だけの一足になっていくというワケです。
>> げんべい
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日本発祥のアイテムであり、タウンにビーチに帰省のお供にと、誰しもが幼少期から慣れ親しんできたビーチサンダル。そのシンプルな作りとラフ&イージーな履き心地は、夏の開放的な気分をさらに高めてくれます。数多ある中から、ベーシックな老舗〜アレンジが効いたスポーツブランドのモノまで、変化に富んだモデルをピックアップ。
合わせる際は、鉄板のTシャツ&ショートパンツはもちろん、セットアップの足元に抜け感を狙うなんてのもおすすめです。どれも値段はリーズナブルなので、軍資金に余裕がなくとも複数買い可能! その日の気分に合わせて使い分けてみてください。
<文/TOMMY メイン写真/田中利幸>
TOMMY|メンズファッション誌を中心に、ファッションやアイドル、ホビーなどの記事を執筆するライター/編集者。プライベートでは漫画、アニメ、特撮、オカルト、ストリート&駄カルチャー全般を愛する。Twitter
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