■二極化がすすむスマートフォン
スマートフォンのトレンドとしては、15万円を超えるようなハイエンドモデルと2〜3万円で手が届くエントリーからミッドレンジ帯のモデルへの二極化がさらに進んでいる。特に、今季のハイエンドについて、完成度の高さが目立つという。
「たとえば、Galaxy S Ultraは、Sペンを内蔵しているなど『Note』シリーズの特徴も踏襲しています。書き心地もかなり良いですよ。また、100倍ズームまで可能な背面カメラも、センサーサイズや画像処理の強化などによって、より綺麗に撮れるようになっています。実際に使ってみると、高い枝や池の中央で咲いている花など、普通だったら撮れない被写体にまで、カメラを向けられるのが、すごく面白い。デジタルを交えてズームしても、鮮やかに撮れるので、散歩が楽しくなると思います」
▼100倍ズームもSペンも
Samsung
「Galaxy S22 Ultra」(実勢価格:18万4000円前後 4月21日発売)
一方、安さを追求したいという人には、低価格帯のスマートフォンも選択肢が充実してきている。OPPOやシャオミなど中華系のブランドは、すでに広く認知されている存在だ。
「昨年10月にキャリアスマホのSIMロックが原則的に撤廃されました。そのため、従来のSIMフリースマホ市場を指す言葉として『オープンマーケット』という言葉がよく使われています。廉価帯の機種も、安かろう悪かろうではなく使い勝手の良い選択肢が増えた印象。たとえば、シャオミのRedmi Note 10Tは、3万円台という手頃さでありつつ、おサイフケータイや防水をサポートしています。ディスプレイやカメラは十分及第点超えのクオリティですし、コスパ重視の人なら注目しておきたい一台です」
▼まさに“高コスパ”な一台
シャオミ
「Redmi Note 10T」(3万4800円 4月22日発売)
モバイルジャンルでは、Android搭載のタブレットも見逃せない。特にいま面白いのが12インチを超える大型の製品だ。
「Galaxy Tab S8シリーズは大型のタブレット製品として注目です。特に、上位のS8 Ultraは14・6型で小型のノートPCより大きいディスプレイを備えます。アプリウィンドウの分割も柔軟に行えるので、マルチタスクが行いやすいのは良いですね。専用ペンを背面に磁力で固定しつつ充電できたり、画面内指紋センサーを搭載していたり、とハイエンドらしいギミックも満載です」
▼広々使えるタブレット
Samsung
「Galaxy Tab S8シリーズ」(14万2888円4月21日発売 ※Galaxy Tab S8+のもの。Galaxy Tab S8 Ultraは、6月下旬以降発売予定、価格未定)
■ARグラスがいよいよ市場に
周辺機器市場では、3月に発売されたサングラス風のARグラス「Nreal Air」がトピックだ。半透過型ディスプレイを搭載しており、装着者からは宙に浮いた仮想のウィンドウが見える。
「NTTドコモとKDDIが販売しているARグラスで、価格は約4万円。基本的には、スマートフォンなどと有線接続して使います。専用アプリを通じて、スマートフォンの画面をミラーリングしたり、MR(複合現実)モードとして専用のウィンドウを表示したりできます。
視野角が限られていたり、明るい場所で視認性が低減してしまったりと細々とした課題はまだありますが、一般向けARグラスの現在地を体験できるという意味で、非常に面白い製品です。使い方は多様ですが、MR表示に興味がない場合も、メガネ型の外付けディスプレイと捉えてみると面白いかもしれません」
ちなみに、非対応機種からもキャスト機能で、Nreal Airへの画面出力が行えるようになるストリーミングボックスが別売されている。
▼カジュアルなAR体験を
Nreal
「Nreal Air」(3万9799円~ 3月4日発売)
※2022年6月6日発売「GoodsPress」7月号18-19ページの記事をもとに構成しています
<撮影/湯浅立志(Y2)>
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