金箱征男さんもそんなキャンプツーリングの面白さに目覚めたバイク乗りのひとり。現在51歳の金箱さんは10代の頃から乗り続けているベテランライダーだが、キャンプに行きたいという憧れから愛車の買い替えを決意。3年前にスズキ「V Strom650XT」を購入したという。いまでは忙しい仕事の合間を縫って、年に6回ほどの頻度でバイク仲間とキャンプツーリングを楽しんでいる。
「キャンプの一番の魅力は、やっぱり自由なところですね。好きな時間に集まって好きな場所に泊まれるし、好きなものを好きな量だけ食べられる。寝る時間も起きる時間もすべて自分のペースで決められますから。バイクで温泉に行って旅館に泊まるのも楽しいんですけど、チェッックインの時間を気にして寄り道を諦めたことが何度かあったんですね。食事やお風呂のタイミングも決まってましたし、メニューもみんな同じが当たり前。でもキャンプでは仲間がそれぞれ好きなものを持ち込んで、お腹が空いたら勝手に食べて飲んで寝る(笑)。だから仲間で行っても“ソロキャンプの集合体”になってますよ。でもみんなバラバラなんだけど、不思議と一体感はあるんです。そこがキャンプの楽しいところですね」
そんな金箱さんのキャンプスタイルは、「変わったことはしない」というシンプルなもの。
テントを張ってテーブルと椅子を並べたら、焚き火台をセット。最小限の調理器具として小さな炭火焼きグリルを使って、好物の肉やジャガイモを炙る。凝った料理を作ることより、のんびりと焚き火を眺めたり星空を見上げる時間を自然の中では大切にしたいのだという。
「出張で地方に行ってご当地グルメの缶詰を見かけると、ついキャンプ用に買ってしまうようになりました(笑)。いままでは伊豆や富士五湖など関東近辺でのキャンプが中心でしたが、そのうち北海道でレンタルバイクを使ったキャンプツーリングに出かけてみたいですね」
※2022年9月6日発売「GoodsPress」10月号102-103ページの記事をもとに構成しています
<文/GoodsPress編集部>
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