2. カワサキ「ニンジャ250」
現在の250ccフルカウルスポーツ人気の起爆剤となったのが、カワサキの「ニンジャ250」シリーズです。2008年に「ニンジャ250R」として登場し、2013年に「ニンジャ250」に。長く生産が続いているモデルだけに、初期の「ニンジャ250R」が中心ですが、30万円以下のプライスが付いているものも少なくありません。
エンジンは水冷の並列2気筒で、2020年に登場した4気筒の「Ninja ZX-25R」に比べると見劣りしますが、37PSを発揮し動力性能は十分。往年のレーサーレプリカを思わせるフルカウルのシルエットにグッと来る人も多いことでしょう。それでいて、ライディングポジションは前傾がキツくないため、中年ライダーがツーリングに使っても腰が痛くなりにくいのが人気の理由。ネイキッドバージョンの「Z250」も少ないながらも30万円以下のものもあります。
3. ホンダ「VTR250」
長く生産されていてタマ数が多いという意味ではホンダ「VTR250」も狙い目といえるモデル。1997年に登場し、2007年にはフューエルインジェクション化され、2016年まで生産されていました。長く生産されたモデルだけに、年式によっては30万円以下で選べる個体も少なくありません。
オーソドックスなネイキッドスタイルのバイクですが、歴史あるホンダのV型2気筒エンジンをトラス形状のフレームに搭載した素性の良さが魅力。最高出力は30PSで、耐久性も高いので年式が古い個体でもある程度安心して選べます。スポーツを前面に押し出したモデルではありませんが、ジムカーナなどの競技でも使われていて運動性能の高いマシンです。
4. スズキ「GSR250」
車名を知らない人もいるかと思いますが、狙い目といえるのがスズキの「GSR250」。2012年から2017年まで販売されていたモデルで、比較的年式が新しいにも関わらず30万円以下から選べます。
デザインは、同社のハイパーネイキッドモデル「B-KING」を思わせるもので、水冷の並列2気筒エンジンを搭載。最高出力は24PSで、ロングストロークで低回転でのトルクを重視した設計で、街中やツーリングでも乗りやすい特性です。車体も250ccクラスとしては大きめで、車重は183kg。低重心のゆったり乗れるマシンは、落ち着いたペースでツーリングなどを楽しみたい人向きです。
5. スズキ「バンバン200」
人とは違った個性的なマシンを選びたいという人に、おすすめしたいのがスズキの「バンバン200」です。2002年に発売され、2016年まで生産されていた息の長いモデルで、タマ数がそこそこあるため30万円以下で選べる個体もあります。
同社が1970年代に生産していた「バンバン」のスタイルを踏襲した極太タイヤが特徴。空冷200ccエンジンは最高出力16PSと非力ではありますが、急がされないような車体デザインもあって、豊かなトルクでトコトコ走るのが楽しいマシンです。意外とオフロードでの走破性も高く、キャンプ道具を積み込んで田舎道をツーリングしたら楽しそうですね。
6. スズキ「グラストラッカービッグボーイ」
トラッカーやスクランブラー的なスタイルが好きならスズキの「グラストラッカービッグボーイ」もおすすめです。「グラストラッカー」のバリエーションモデルとして2001年に登場し、フロント19インチ、リア18インチの大径ホイールを採用。ベースモデルよりむしろこちらのほうが人気が高く、2014年まで生産が続きました。
エンジンは空冷の単気筒250ccで、2004年までは「ボルティ」用の4バルブ、その後は2バルブとなりエキパイも2本から1本になっています。最高出力は19PS(2バルブモデル)と控えめですが、スリムで軽量(139kg)な車体のおかげで軽快な走りが楽しめます。クラシカルなスタイルもあって、トラッカーやスクランブラーっぽいカスタムを施しても面白そうです。
<文/増谷茂樹>
増谷茂樹|編集プロダクションやモノ系雑誌の編集部などを経て、フリーランスのライターに。クルマ、バイク、自転車など、タイヤの付いている乗り物が好物。専門的な情報をできるだけ分かりやすく書くことを信条に、さまざまな雑誌やWebメディアに寄稿している。
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