趣味を楽しみ家族と過ごす「おもちゃ箱」のような小屋【「男の趣味部屋」「理想の愛車」拝見】

■何気ない日常を大切な思い出に変えるおもちゃ箱

数年前、購入したばかりのバイクでツーリングに出かけた桑原誠さんは、帰り道にふらりとBESSの住宅展示場に立ち寄った。以前マイホームを購入した際に親しくなった担当者に、新しいバイクを自慢しようと思ったのだ。ところがその展示場で、彼は思わぬ“運命の出会い”を果たすことになる。

「田舎ですから、家の敷地がとても広いんですね。そのうち庭に東屋を建てようと思っていたところに、BESSからから新しく発売されるIMAGOという小屋のキットを紹介されて、思わず即決してしまいました」

▲1970〜80年代のモトクロッサーや三輪バギーなど、旧車を数多く所有する桑原さん。「乗るよりも直すほうが好き。所有するというより、時代を預かっている感覚ですね」

ちなみに桑原さんの趣味は、ジャンク品と呼ばれるようなクルマやバイクの不動車を、分解・修理して再生すること。手を動かすのが好きな性分もあり、セルフビルドできることも購入の決め手になったという。

キットの到着後、毎日仕事を終えてから2時間を小屋づくりに費やして、約2週間で完成。簡単な作業は、当時小学生だったお子さん2人とパートナーにも手伝ってもらった。

「最初は『お父さんがまた変なもの買ってきた…』と家族の反応は微妙でした(笑)。でも渋々ながら作業を手伝っているうちに家族の一体感が生まれて、完成したときはみんなで大喜び。いまでは奥さんも“あの時の体験を思い出だけじゃなく、形で残すことができて本当によかったね”と言っています」

▲棚にはカメラやミニカーなどの懐かしいヴィンテージトイがぎっしりと並ぶ。高校時代からコツコツ買い集めてきた趣味の輸入雑貨で、どれも思い出が詰まった品々だ

しかしキットで出来あがるのは約10平米の空間だけ。小屋づくりの醍醐味はここからだ。好みの床材を貼ったり、棚をあつらえて収納スペースを作ったりと、DIY好きにとっては腕が鳴る作業が続く。冬には薪ストーブを設置して、煙突の据え付けやレンガの炉壁づくりまで自らの手で行った。

かくして、窓から広い庭と母屋をのぞむ居心地の良い空間が完成。壁面にディスプレイされているのは、かつて趣味で買い集めていたヴィンテージ雑貨の数々だ。そこに趣味の道具や思い出のバイクも並べられて、まるでおもちゃ箱のように賑やかで温もりあるインテリアに仕上がった。

▲壁面の棚は、古い看板や輸入雑貨など飾りたいアイテムの大きさに合わせてDIYであつらえた。お気に入りの小型バイクもすっかりインテリアの一部となっている

「この小屋は趣味の物置小屋ではなく、家族で過ごせる楽しい場所にしたかったんです。だから食事や読書は母屋でもできますけど、わざわざ小屋でやることもありますね。自宅にいながらキャンプに行ったような非日常感が味わえますよ」

自営業で決まった休みがなく、お子さんと遊ぶ時間がなかなか取れなかった桑原さん。たとえ短くても濃密な時間を過ごそうと、親子の時間は常に小屋へと移動して絵本を読んだりトランプで遊んでいたという。何気ない日常を特別な時間に変えてくれるログ小屋は、いまでは桑原家にとってかけがえのないサードプレイスになっている。

▲小屋に先立ってマイホームとして選択したのが、BESSの人気モデル・ワンダーデバイス。土間やウッドデッキなど、住み手の遊び心を刺激するしかけが詰まっている

▲「母屋のリビングからは広い芝生の庭を挟んで小屋がのぞめる。別棟で過ごしていても、お互いの存在を感じられるこの距離感がちょうどいい」(桑原さん)

>> 特集【「男の趣味部屋」「理想の愛車」拝見】

※2022年12月6日発売「GoodsPress」1・2月合併号94-95ページの記事をもとに構成しています

<取材・文/中田美幸 写真/山本康平>

 

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