注目モデルが多数登場!2022年発売の要チェックなスマートウォッチ5選

2. 女性市場の起爆剤になり得る「Apple Watch Series 8」

相変わらずスマートウォッチ市場を席巻する「Apple Watch」シリーズでは、22年秋に「Ultra/Series 8/SE2」の3モデルが発売されました。SE2を除く2モデルは、新たに皮膚温計測機能にも対応したことがトピックです。

アウトドアシーンに特化した「Ultra」は価格も高めで人を選ぶモデルですが、「Series 8」は万人が手を伸ばしやすい王道の選択肢といったところ。

Apple Watch Series 8

▲「Apple Watch Series 8」

皮膚温という指標自体は、これまでもFitbitやHUAWEI WATCHの一部モデルなどですでに採用されていましたが、日本国内でもユーザー数が多いApple Watchがこれに対応したことは重要なポイント。

Apple Watchでは、測定した皮膚温を、ディスプレイ側の温度センサーで測定した環境温度で補正しつつ、変動をチェックする仕組みを採用。女性の周期的な体調変化をモニターするのに役立ちます。

その他にも、衝突事故検出機能の追加や防塵性能の強化など、堅実なアップデートが多かった印象です。

まだ男性の利用率の方が高いと言われているスマートウォッチ市場ですが、同機の登場によって女性ユーザーへの訴求力も、徐々に強まるかもしれません。

 

3. デザインの完成度が高かった「Google Pixel Watch」

話題性が強かった1台としては、10月に発売された「Google Pixel Watch」が挙げられます。GoogleはOSこそ手がけていたものの、自社ブランドで筐体を展開していませんでした。

そんな中、21年1月にスマートウォッチ市場でAppleに次ぐシェアを獲得していた「Fitbit」の買収を完了。Pixel Watchは、そのノウハウや資産を生かしつつ、初のGoogle製スマートウォッチとしてリリースされました。

Google Pixel Watch

▲「Google Pixel Watch」

同機は特に筐体デザインの完成度が高かった1台で、有機ELディスプレイを採用し、ドーム型の本体は、ベゼルとディスプレイの黒い部分がシームレスに繋がります。Fitbit由来の月額サービスである「Fitbit Premium」などが利用できることも特徴で、さらにGoogle Payで交通系電子マネーの「Suica」が使えます。スマートウォッチの定番シリーズが増えたとも言えますね。

一方、バッテリー持ちの短さは玉にキズ。後発ゆえに惜しいところではありましたが、後継機でのアップデートに期待がかかる部分でもあります。

 

4. 一皮剥けたら一気に化けたランニングウォッチ「Garmin ForeAthelete 955 Dual Power」

こちらは、ガーミンが日本において「Forerunner」として展開してきたブランド名を、米国版の「ForeAthelete」に統一した第1弾のうちの1台。

「ForeAthelete 955 Dual Power」はGPSランニングウォッチとしてのハイエンドモデルであり、ディスプレイのタッチ操作に対応し、ベゼル部分に組み込まれたソーラーパネルでの太陽光発電もサポートするなど、尖った魅力のある1台です。

従来のタッチ操作ができなかったGPSランニングウォッチに比べると、スマートな操作感が実現されています。

▲「Forerunner 955 Dual Power」

機能がランナー向けに特化しているのがポイントで、起床時にその日のコンディションを把握できるサマリー画面が表示されたり、走行中にリアルタイムのスタミナ残量が表示されたりするのがポイント。坂道などによるスピードの増減などを考慮しつつ、総合的な走力を数値で表してくれるランニングパワーのような指標にも対応しています。市民マラソンに何度も出場するようなエンデュランススポーツ好きの方には、ぴったりの1台と言えるでしょう。価格は8万円台で決して安価ではありませんが、バッテリー持ちの長さや機能の充実度を考えれば納得。また、シリーズとしては、タッチディスプレイ非対応ですが、より安価な選択肢も用意されています。

 

5. 最初の一歩に最適な「HUAWEI Band 7」

安価なスマートバンドの選択肢も膨大にありますが、22年の製品としては、6月に発売された「HUAWEI Band 7」あたりがコストパフォーマンスのバランスに優れた1台と言えるでしょう。

同機は7000円台で購入でき、縦長の有機ELディスプレイを備えるため、視認性も良好。スマートウォッチとスマートバンドの中間的な存在です。

▲「HUAWEI Band 7」

従来機に比べると筐体が薄型になり、手首にフィットするようややラウンドしているのがポイント。ケース部の質量も約16gと軽量です。さらに、5ATMの防水もサポートしているなど、「日常生活において装着しつづけやすい」というウエアラブルで最重要とも言える特徴が光ります。機能・性能としては、約2週間というバッテリー持ちの良さが目を引きます。また、飛び抜けて斬新な機能を備えているわけではありませんが、心拍数、血中酸素レベル、睡眠、ストレスなど一通りのライフログ測定に対応。96種類のワークアウト測定にも対応しています。

活動量やライフログなどが測定できれば十分という人にとっては、購入費用を抑えながらも使い勝手の良い端末のひとつとして、注目です。

*  *  *

物価高の影響もあり、スマートフォンやパソコンの買い替えは少し気が引ける1年でしたが、比較的単価の安いスマートウォッチやスマートバンドなら買ってみようという気になりやすいものです。中には10万円を超えるような製品もありますが、3〜4万円くらいまでならば無理なく手を伸ばしやすいのでは。贈り物や自分へのご褒美に、チェックしてみると面白いジャンルかもしれません。

>> 【特集】2022年人気アイテム総まとめ

 

<文/井上 晃

井上 晃|スマートフォンやタブレットを軸に、最新ガジェットやITサービスについて取材。Webメディアや雑誌に、速報、レビュー、コラムなどを寄稿する。Twitter

 

 

 

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