評論家&ライターがクオリティに唸ったデジタルガジェット6選【GoodsPress AWARD 2022】

■注目は製品デザインを刷新しているワコム

開発体制を変えながら、ここ数年で新製品のデザイン刷新を図るワコムに注目。2021年秋発売の「Wacom Cintiq Pro 16」に続き、'22年10月には120Hz駆動に対応の「Wacom Cintiq Pro 27」が発売された。プロフェッショナル向け機材で、一般ユーザーの手には届かない価格帯だが、将来的には120Hz駆動の製品が普及価格帯に降りてくる期待が高まる。

そのほか印象に残った製品としては、Ankerの「PowerHouse シリーズ」もある。モバイルバッテリーや充電器で浸透しているブランドだけに、ポータブル電源が欲しくなったときには有力候補になりやすいだろう。また、「GeePencil」もiPadシリーズ用のサードパーティ製品として完成度が高かった。

ITライター 井上晃さん
スマートフォンやタブレットなどのデジタル機器をベースにしながら、最新ガジェットやデジタルサービスなど幅広く網羅するIT系ライター。雑誌やWebメディアを中心に、レビューやコラムを寄稿している

 

【バッテリー賞】

4. 長寿命でUSB-Cポートも搭載!一家に一台欲しいポータブル電源

武骨な製品が多いジャンルですが、スッキリしたデザインはAnkerならでは。安くはありませんが、豊富なポートや前面のライト、見やすい画面、耐衝撃性、寿命の長さ、5年保証の用意など、総合力で優れます

アンカー
「Anker 555 Portable Power Station(PowerHouse 1024Wh)」(実勢価格:14万9900円)

320,000mAhのポータブル電源で、合計最大出力は1364W。リン酸鉄リチウムイオン電池を採用し、充放電サイクル3000回後にも80%容量を維持可能(一般的な製品の約6倍の寿命)。待機時消費電力が続くと出力をオフにする省電力モードを備える。USB-Cポートも豊富に搭載。

▲ACアダプターとUSB PD対応の100W以上のUSB急速充電器での同時充電なら約4.1時間での満充電が可能。別売りのソーラーパネルにも対応する

 

【アイデア賞】

5. iPadシリーズ向けのサード製ペンでは最優秀

筆圧感知機能の有無が気にならなければ、第2世代のApple Pencilとほぼ同じ体験が半額以下で実現できる製品。精緻なイラストを描くにはやや心許ないですが、手書きメモやコメント記入、簡単なお絵描きなどには狙い目です

Gloture
「GeePencil」(6050円)

第2世代Apple Pencil代わりに使えるスタイラスペン。類似製品では、有線での充電やボタンでの電源オン操作が必要なものも多いが、GeePencilはiPad側面に固定した状態でのワイヤレス充電が可能。付属のマグネット式充電ケーブルも便利だ。替えペン先や専用ケースも同梱。

▲iPadの側面に磁力で固定してペアリングや充電が行える仕様は、純正のApple Pencilと同様。携行しやすく充電管理も容易だ

▲ペン先の質感も純正のApple Pencilと似ている。スペアのペン先がひとつ同梱されているので、交換も可能

 

【創作道具賞】

6. ついに120Hz駆動に対応した究極仕様の液タブ

スタンドやVESA対応アームをそろえると55万円強の高額製品ですが、デジタルで描くための道具として憧れの一台。空間的に記憶しやすいExpressKeyや側面ネジ穴を活用したカスタマイズもよく考えられています

ワコム
「Wacom Cintiq Pro 27」(実勢価格:48万1800円 ※スタンド別売り)

26.9インチの大型液晶ペンタブレットで、アスペクト比は16:9。リフレッシュレートは120Hzに対応する。最大表示色は10億7000万色で、色域はDCI-P3が98%、Adobe RGBカバー率が99%、コントラスト比は1000:1。OS要件はWindows 10以降またはmacOS 10.15以降。

▲ショートカット操作を割り当てられる「ExpressKey」は、本体側面から背面にかけて配置。従来より立体的になった

▲本体側面には1/4インチのねじ穴を複数備えており、ペントレイやキーボード、資料を置ける拡張テーブルを装着可能

▲付属の「Wacom Pro Pen 3」は、パーツを組み合わせて使いやすくカスタマイズ可能。最も細くすれば、鉛筆デッサンのような書き方もできる

>> 特集【GoodsPress AWARD 2022】

<文/折原一也 井上 晃>

 

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