オーナーの趣味の広さを表すかのように、サーフボードにクルマや自転車とさまざまな乗り物が並んでいるが、このガレージで平さんが一番愛情を注いでいるのは間違いなく写真にある3台のバイクだろう。
いずれも'70~'80年代に生産されたもので、自身でキャブレターを換えたりブレーキをダブルディスク化するなど、細部に至るまでチューニングを施している。森さんはかつて都内にあったヴィンテージバイクのレストアスクールに通うなどバイクのメカ周りには精通しているのだ。
「僕のバイクライフの原点は、ドゥカティ 900SSです。ステンレス製のコンチマフラーが奏でるサウンドは、まさに雷鳴そのもの。初めて900SSを見かけた中学生の僕はその爆音に衝撃を受けて、いつかは絶対あのバイクに乗りたいと思ったんです」
夢が現実となったその愛車は、チェリアーニのフォークやカンパニョーロのマグネシウムホイールといった往時のパーツはそのままに、FCRキャブやオーリンズのサスなど性能を存分に発揮できる装備が奢られている。「これで走るのが一番楽しい」という本人の言葉どおり、製造後50年弱が経った現在もセルですぐに始動するほどのコンディションを維持している(もちろんセルも後付け)。
また「息子が遊びに来たら一緒に走れるように」と横に並ぶドゥカティ 900MHRやBMW Rもいつでも走れる状態だというから驚きだ。
「庭の雑草を刈って古い建屋を少しずつ修繕して、いつかバイク仲間が集まって寛げる場所を作りたいですね。ガレージの内装や整備機器類もこれから充実させていく予定です。週末しか来られないのであと何年かかるのか想像もつかないけど、僕はゴールが見えない状況ほど楽しめるタイプなんです」
平祥人さん
仕事と子育てのためにオーストラリアとカンボジアで長年生活し、約5年前に帰国。バイクの他にもフェラーリ、セブン、カイエンなどさまざまなクルマの所有歴を持つ、根っからのエンスージアスト
※2023年4月6日発売「GoodsPress」5月号90-91ページの記事をもとに構成しています
<取材・文/中田美幸 写真/山岡和正>
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