■最初に覚えておきたいSUPの基本
ボードの上に座るにしても立つにしても、大切なのはボードの真ん中に位置を取ることです。基本的には、ボードを持ち運ぶ際に使用するキャリーハンドルが真ん中。これを目印にすれば、バランスが取りやすく安定感がアップします。
漕いでも漕いでもなかなか進まない…そんな初心者にもっとも多いミスが、パドルの向きの間違いです。パドル先端のブレードを横から見ると、少し反っているのが分かります。この上に反っている方を前に向けて漕ぐのが、正しいパドルの使い方です。
パドルは利き手で上部を持ち、反対の手でシャフトの中央あたりを握るのが基本です。パドルによっては先端にグリップが付いているので、立って漕ぐ時は利き手で握るように持つと操作がしやすくなります。利き手と反対の手の間隔が短すぎると漕ぐ力がパドルに伝わりにくいので、漕ぎにくさを感じる時はシャフトを握る位置を調整しましょう。
■まずは座った状態で漕ぎ方をマスター
漕ぐ時はヒジを真っすぐに伸ばしたまま、体重をかけて利き手を振り下ろすように漕ぎます。ブレード部がすべて水中に沈むぐらい深く漕ぐことを心掛け、直進の際は、パドルを垂直に立てボードの横スレスレを漕ぎましょう。
ブレード部分が自分よりも後ろまでいったら、パドルを海から抜いて再び前に。腕の力ではなく、体全身を使って漕ぐことで大きな推進力が得られます。
曲がる時はパドルを水平気味にし、大きく弧を描くように漕ぐのがポイント。右に曲がるならパドルの左側、左に曲がるなら右側を漕ぎます。また、ブレーキを掛けたい時は、ブレードを水中に差し込むように垂直に立てたままにしましょう。
座って漕ぎ方をマスターしたら、陸上で立って練習。立って漕ぐ場合も同様。ヒジを真っすぐに伸ばしたまま、体重をかけて利き手を振り下ろすように漕ぎます。
自分よりも後ろまでブレード部分がいったら、海から抜いてパドルを再び前に持ってきます。腕の力ではなく、体全身を使って漕ぐイメージで。
■立つ時はボードの真ん中を意識して
座った状態でパドルを持ったまま自分の前に置き、四つん這いになります。この時、パドルはボードに対して横向きな状態。両足はキャリーハンドルと横一列に並ぶように置くといいでしょう。
腰の幅と同じぐらい足を開き、両足のつま先は正面に向けたまま、ゆっくりと腰を浮かすようにして立ち上がります。バランスをとろうとして咄嗟に足を開いてしまう人がいますが、腰幅以上に開くと逆に安定感を失うので気を付けましょう。
背筋を伸ばして胸を張るように立ちます。立ち上がった後は、パドルを構えて軽く膝を曲げるのがポイント。また、立つときに動いてしまったときは、再びキャリーハンドルを両足で跨ぐように立ち位置の調整を。
■立ち上がった後も漕ぎ方は基本通り
腕を伸ばし、自分の体より少し前のあたりにパドルを立てて水面に差し込みます。この状態のままだと失速してしまうので、素早くボードに沿うように水をかきましょう。
膝は軽く曲げたまま、グリップを握った利き手を前方に振り下ろすようにして漕ぎます。あまり手元や足元ばかり見ているとバランスを失いやすいので、しっかり前を向いて遠くを見ながら漕ぎましょう。
■手軽に乗りこなしたいなら体験ツアーに参加するのが良し!
道具さえ揃えてしまえば、後は自分流でも十分に楽しめるのがSUPの魅力ではありますが、初めて挑戦するなら、全国各地で開催されている体験ツアーやスクールに参加するのがベストです。ほとんどのツアーが初心者大歓迎で、快適に水上散策を楽しめるまでの道のりを丁寧にレクチャーしてもらえます。
また、海は場所や時間、季節によって特性が大きく変わるため、そのフィールドに詳しいインストラクターに同行してもらうのが何よりも安全です。SUPに注目が集まる今年の夏は、安心できる環境で、水上で過ごす至福のひとときを伸び伸びと満喫してください!
篠塚さんがスタッフを務める「フェザーファクトリー SUPスクール」は、関連グッズを取り揃えるショップ兼スクール。SUPデビューを考えている人には、リーズナブルで、しっかりSUPの基本からレクチャーしてもらえる「ビジターコース」がおすすめです。場所は逗子海岸から徒歩約3分。
(取材・文/柿内直樹 写真/須田俊哉)
※2023年7月6日発売「GoodsPress」8・9月号119ページの記事をもとに構成しています
<文/柿内直樹 写真/須田俊哉>
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