【安くて良いもの夏ベストバイ】
家具やオブジェのようなデザインで部屋に溶け込む「ステルス家電」の人気が急上昇中! 普段はその存在を隠しながら必要な時には助けてくれる、そんなヒーローのような家電の選び方を家電の専門家に聞いてみた。
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多機能さをうたった家電を所有しそれをアピールする。そんな時代もあったが、その風向きはすでに変わっているようだ。
「コロナ禍で自宅時間が長くなったのがこの変化の大きな要因。家電を選ぶ基準がガラッと変わりました。そんな流れの中で登場したのがステルス家電です」と話すのは、家電ライフスタイルプロデューサーとして活躍する神原サリーさん。ステルス家電とは、インテリア用品や日用品の見た目でありながら、しっかりと機能は果たす家電のこと。
「おうち時間が増えると、そこに置いてある家電が目に付くようになります。かつては機能が重視されていましたが、これによりおしゃれなデザインが重視されるようになりました。さらにそこから、今や“家電に見えない”というところまでデザインが進化しています」
“家電に見えない”というのはデザイン的なメリットだけだと思いがちだが、実はそれだけではない。
「部屋の中に置いてあっても邪魔にならない、ということはいつでもサッと取り出して使えるというメリットがあります。家電は箱に入れてしまうと使わなくなってしまうもの。ステルス家電には使用頻度が高くなるという一面もあるのです」
普段は家電としての存在を隠しながら、大事な時には助けになる。まるでヒーローのようなステルス家電の中で、神原さんが愛用しているのが、issinのスマートバスマット。
「これはどう見てもバスマットですが体重計です(笑)。面白いのが本体に体重を表示するディスプレーが搭載されていないところ。Wi-Fiでスマホと連携しているので、いちいちアプリを立ち上げなくても自動でデータが送信され、スマホで確認できます。マットに乗って体を拭いている間に計測が完了しているところが、次世代感があると思います。
あとは日立のChiiilも気に入っています。カウンターの下に収まるサイズ感にしているほか、背面の出っ張りを失くすなど、あらゆるところに収まりが良く、“隠す”ための工夫が凝らされています。ただし当たり前ですが、ステルス家電といっても部屋の中に存在はしています。その家電の機能が本当に必要かどうか、見極めることが失敗しないためには大切ですよ」
自分のライフスタイルに最適なものを見つけておうち時間を充実させてほしい。
家電ライフスタイル プロデューサー 神原サリーさん
新聞社勤務、フリーライターを経 て独立。幅広い媒体での執筆や商品企画、コンサルティングを手掛ける。YouTube「神原サリーの家電アトリエ channel」も人気。
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