【安くて良いもの夏ベストバイ】
「ゲーミングノートPC」だからって、ゲームだけに使うわけじゃない。こだわりのハイエンドモデルを選ぶか、エントリーユーザー層を意識した手頃なモデルを選ぶか。その他の用途との重なりを考えながら、チェックしてみよう。
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ここ数年、さまざまな企業がゲーミングブランドに注力してきている。例えば、2021年2月には日本HPが「Victus」を発表。2022年6月にはソニーがゲーミングギアブランドの「INZONE」を発表した。そして2023年3月には、レノボ・ジャパンが「LenovoLOQ」を発表している。
こうしたブランド展開には、エントリー層を見据えたものも多く、これまでに展開してきた上位ブランドのノウハウがエントリークラスのモデルで生かされる。例えばレノボなら既存の「Legion」シリーズで培ったノウハウを「LOQ」で活かすという具合だ。
価格に目を向ければ、上位ブランドでも最小構成なら20万円弱、エントリー向けブランドでは15万円前後で手が届く。ゲーミングPC入手のハードルは、徐々に下がってきているようだ。
また、ゲーミングPCといえば、ギラギラとRGBライティングが光り、毎夜何時間もゲームをプレイするようなコアユーザーが買う製品、そんなイメージがあるかもしれない。
しかし、すべてのモデルがそういうわけではない。なかには、ゲーミングに耐えられる堅実な性能を備えながらも、ビジネスノートPCを思わせる外観で、普段使いにも適したモデルもある。また、日本HPが、ゲーミングだけでなく、クリエイティブな作業にもノートPCを利用する顧客層を「クロスオーバー層」と定義するように、メーカー側がゲーミングとその他用途の重なりを意識・強調する場面も目立ってきた。ユーザーとしても、ゲーミング×クリエイティブや、ゲーミング×ビジネスのような「二刀流PC」の視点でもチェックしておけば、視野が広がりそうだ。
ITライター 井上晃さん
スマートフォンやスマートウォッチ、タブレットを軸に、最新ガジェットやITサービスなど取材。Webメディアや雑誌に、速報やレビュー、コラムなどを寄稿する。X(Twitter)@kira_e_noway
■ゲーミングノートPCの2大トレンド
▼「クロスオーバー」市場が活況
ゲーミングモデルでありながらも、クリエイティブな用途や、ビジネスシーンでの併用も想定した製品が目立つようになってきた。洗練されたデザインは、普段使いにも十分耐える。
▼大手PCメーカーがゲーミングに続々参入
ここ数年、ゲーミングPC・周辺機器の新ブランドが多く登場している。レノボ・ジャパン「Lenovo LOQ」(23年3月〜)のようにエントリー層を意識した展開にも注目だ。