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Appleは日本時間9月13日にApple Eventを開催。iPhoneやApple Watch Seriesの新モデルを発表した。ここでは、新モデルに関する概要と、従来機種からの重要なアップデートを中心に、情報をおさらいしていこう。
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最大のトピックはEUが24年秋に施行開始を予定する法規制を背景にiPhoneのコネクタがUSB Type-Cに変わったことだろう。ただし、15/15 Plusのそれは、従来のLightningコネクタと同じUSB 2.0のままであり、データ転送速度は最大480Mbpsと変わらないため、ユーザーメリットはさほどない。一方、USB・Gen2に対応したPro/Pro Maxについては、データ転送速度が最大10Gbpsまで向上。撮影した動画データを、有線接続でMacなどへ吸い出す際に、新しいコネクタの真価が発揮されるわけだ。
ただし、総合的にはスタンダードモデルの進化も侮れない。
例えば、背面メインカメラのイメージセンサーは、従来の12MPから48MPへと高画素化。高解像度の写真が撮影できるだけでなく、センサー中央の12MPだけを使うことで擬似的な2倍ズーム撮影が可能になった。倍率にもよるが「望遠カメラが欲しいからProシリーズを」と言わなくて済むようになったのは、ユーザー視点で重要な変化だと言える。
また、ディスプレイも120Hzのリフレッシュレート対応などはProシリーズのみの特徴として残ってはいるものの、スタンダードモデルにもダイナミックアイランドが搭載され、最大輝度もProシリーズに追い付いた。
日常使用における体験については、Proとの差もかなり縮まった印象だ。ここ数年間、iPhoneシリーズの機種変更を渋ってきた人にとっては絶好の買い替えタイミングだと言える。
一方のProシリーズでは、プロ向けの撮影機材を思わせる新機能の搭載が目立った。例えば、新たにLog形式での動画撮影に対応したことや、外部ストレージで直接記録しながらの最大4K・60fpsのProResビデオ撮影が可能になったこと、ACES(アカデミーカラーエンコーディングシステム)のサポートなどだ。世代を経るたびに、クリエーターのための撮影機材としての位置付けが強調されている印象だ。
Apple Watchシリーズについては、SiP(システムインパッケージ)を「S9」へアップデートした2モデルが登場。外観の変化は少ないものの、ダブルタップジェスチャーのサポートや、オフラインでのSiri利用など、操作性が改良されている部分は多い。
なお、その他のトピックとしては「AirPods Pro(第2世代)」がUSB Type-C搭載モデルに置き換わることも分かっている。
ITライター 井上晃
スマートフォンやスマートウォッチ、タブレットを軸に、最新ガジェットやITサービスなど取材。Webメディアや雑誌に、記事を寄稿する。X(旧Twitter):@kira_e_noway
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