5. 電動&ハイブリッドのカワサキ「ニンジャe-1」「ニンジャ 7 ハイブリッド」
同じくカワサキブースで注目を集めていたのが、電動のスポーツマシン「ニンジャe-1」とハイブリッドの「ニンジャ 7 ハイブリッド」。これまで、国産の電動バイクというとビジネスモデルやスクーターがほとんどでしたが、ようやくフルサイズのスポーツマシンが登場してくれました。どちらも2024年の国内導入が見込まれています。
デザインは同社のニンジャシリーズらしいスポーティなものですが、電動の「ニンジャe-1」はマフラーがないところが電動の証。排気量でいうと125ccクラスになりそうですが、最大トルクは40Nm(欧州モデル)あり、400ccクラス並の加速が味わえそう。
「ニンジャ 7 ハイブリッド」は2輪車としては世界初のストロングハイブリッドシステムを採用し、エンジンとモーターを合計した最高出力は69PS。モーターならではの加速力を活かす「e-ブースト」モードも備えていてリッターマシン並の加速力を誇るというから早く乗ってみたくなります。
6. 新時代のモトコンポ!? ホンダ「ポケット コンセプト」
ホンダブースの最も目立つところに展示されていたのが、かつての「シティ」とそのトランクに積み込める「モトコンポ」を思わせるコンセプトマシン。4輪は「SUSTAINA-C Concept(サステナ・シー コンセプト)」、2輪は「Pocket Concept(ポケット コンセプト)」という名称で、再生素材を車体に使っているところもポイントです。
「ポケット コンセプト」は、コンパクトな車輪に前後ともインホイールモーターを搭載。どんな乗り味になっているのか気になるところです。コンセプトマシンっぽい作りで、このままの形で登場する可能性は低いですが、電動になればガソリンやオイルの漏れなどを心配する必要がないので車載もしやすそう。「モトコンポ」のコンセプトは今の時代でも求められていることが感じられます。
7. 国内にも導入してほしいホンダ「モトコンパクト」
同じく「モトコンポ」を思わせるネーミングで、すでに海外では発売がアナウンスされている「モトコンパクト」。最高時速は15マイル(24.1km/h)で、満充電で最大12マイル(19.3km)走れるとのことで、バイクというより近距離モビリティという位置づけですが、日本でも特定小型原付の枠で発売したら面白そう。ぜひとも導入を期待したいところです。
8. 電動化したスズキの「e-チョイノリ」に期待!
スズキのブースにも電動や水素を動力源とする2輪モデルがいくつか展示されていましたが、個人的に気になったのは「e-チョイノリ」。その名の通り、かつて販売されていた「チョイノリ」を電動化したマシンです。2003年に発売された「チョイノリ」はシンプルな作りと5万9800円という低価格が特徴でしたが、そのコンセプトを活かしたまま電動化されています。
モーターやバッテリーには、パナソニックの電動アシスト自転車用のものを採用。元がチェーン駆動なのでこうした流用も無理がないように見えます。
航続距離や最高速度などのスペックは明らかにされていませんが、文字通りちょい乗りに適した作り。かつての「チョイノリ」にも電動化キットというサードパーティ製のカスタムパーツが存在したのですが、メーカーがそうしたモデルを手掛けてくれたことにワクワクします。ぜひ市販化してほしいところ!
<取材・文/増谷茂樹>
増谷茂樹|編集プロダクションやモノ系雑誌の編集部などを経て、フリーランスのライターに。クルマ、バイク、自転車など、タイヤの付いている乗り物が好物。専門的な情報をできるだけ分かりやすく書くことを信条に、さまざまな雑誌やWebメディアに寄稿している。
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