【傑作&大本命モノ決定版】
上位のProシリーズは、異例の大型化を遂げつつ、スタンダードモデルよりも高性能なチップセットを搭載し、こだわりの機能を充実させた。ここではProシリーズならではのメリットを意識しつつ、ポイントを押さえていきたい。
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プロの価値は揺るがない——。スタンダードモデルの仕様が底上げされた中で、上位シリーズの付加価値は確固たるままだ。例えば、10Gbps対応のUSB Type-Cポートによる外部機器接続の柔軟さはProシリーズの特権。光学5倍相当の望遠カメラもより柔軟な撮影を可能にする。
iPhone 16 Proシリーズにおけるアップデートとしては、長く続いた6.1型と6.7型という2サイズ展開の殻を破り、新たに6.3型と6.9型への大面化を果たしたことがトピックだ。一方、筐体寸法の変化はサイズによって異なるが、総じて幅1ミリほど、高さ3ミリほど増えた程度で収まっている。
さらに機能面では、超広角カメラの解像度が4800万画素に向上したことや、4K・129fpsののスローモーションをドルビービジョンで撮れること、スタジオ品質のマイクにより動画撮影時に空間オーディオを適用できることなど、撮影機器としてのポテンシャルを一層高める改良にも注目だ。
多くの一般ユーザーがスタンダードモデルで十分と感じるであろう一方、仕事や趣味でクリエイティブにスマホを使いこなす人の目には、今季のiPhone 16 Proは魅力的な仕上がりに映るだろう。
ライター 井上 晃さん
スマホやスマートウォッチを軸にガジェットやサービスを取材。雑誌やWebメディアに寄稿する。2014年秋の発表から10周年を迎えたApple Watchシリーズは初代から長年愛用する
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