ユニクロの真冬アウター、結局どれが“買い”?物価高の時代に頼れる一着をプロが厳選!

■寒さに勝つ!暖かくてオシャレなユニクロ「真冬の本格アウター」厳選5選

【アイテム1】:「ハイブリッドダウンパーカ」(1万2900円)

▲カラバリはダークグレー、カーキ、オリーブ、ブラックの4色展開

1着目は、フィルパワー750以上とタウンユースには十分な保温性を誇るプレミアムダウンを封入した「ハイブリッドダウンパーカ」。

「どこがハイブリッドかといえば、その内部構造にあります。しっかり保温したい身頃&ウエスト上部にはフェザーダウンを使用。一方、すっきりさせたい腕周り&ウエストの下部には、吸湿発熱性を備えた高機能中綿を採用。部位によって保温性を使い分けることで、体が温まりすぎるのを防いでくれます」(スタイリスト・井上さん)

昨年販売された旧モデルとの違いは、まず胸ポケットだ。左胸のみだった縦型ポケットが、今回のモデルでは左右両側に配置され、使い勝手が向上している。さらにポケット裏にはフリース生地が採用されており、手先を暖かく保つ仕様となっている。

腰までしっかり覆うリラックスシルエットでありながら、表面にキルトステッチが露出しないため、すっきりとした洗練されたデザインに仕上がっている点も特徴だ。

▲胸の縦型ポケットが、今季モデルでは左右に配置され、利便性が向上。ゆったりとしたシルエットは重ね着にも適しており、実用性と快適さを兼ね備えたデザインだ

しかもボディ表面には小雨程度の水をはじく撥水加工が施されており、たとえ濡れてもムレやすい背面内側はメッシュ素材、外側にはベンチレーションがあしらわれているので服内部は快適さをキープ。

タウンユースにおける活躍頻度も否応に増す。シンプルに着こなせるテック系アウターをお探しなら適任だ。

【アイテム2】:「ハイブリッドダウンコート」(1万2900円)

▲カラバリはダークグレー、ブラック、ネイビーの3色展開

こちらは「ハイブリッドダウンパーカ」のロング丈バージョンであり、基本性能もそのまま。保温性が求められる身頃とウエスト上部には、フィルパワー750以上を誇るプレミアムダウンを採用。

一方、すっきりした着用感が求められる腕周りやウエストの下部には、吸湿発熱性を備えた高機能中綿を使用している。そのうえ、太ももまで覆うコート丈のデザインにより、保温性がさらに向上している。

小雨程度の水をはじく撥水加工も継承。ただしデザイン面では違いがあり、胸ポケットは前立てに沿うようさりげなく配置され、よりミニマルな佇まいを演出している。さらに止水ファスナーを採用しており、“モノ好き”にはうれしいポイントだ。

フードは取り外し可能で、外せばすっきりとしたスタンドカラーとしても着用できる。フロントジップを開けずに外側ポケットから内ポケットへアクセス可能な仕様も、地味ながら評価すべき点だ。コート特有の面倒臭さをしっかり解消している点は、さすが“ライフウェア”を掲げるユニクロといえる。

【アイテム3】:「シームレスダウンパーカ」(1万4900円)

▲カラバリはライトグレー、ブラック、ブラウン、オリーブ、ネイビーの5色展開

“これぞダウン”といった見た目が魅力の「シームレスダウンパーカ」をピックアップ。2016年に登場した「シームレスダウン」シリーズは、熱圧着によって羽毛を収納する部屋を形成し、ダウンの羽抜けや冷気の侵入の原因となるステッチを身頃から完全に排除した点が特徴だ。

本モデルも、毎シーズン多くの支持を集めるベストセラーアウターとして知られている。

先述した2着と同様に、フィルパワー750以上のプレミアムダウンを採用。その上、ボディ生地には特殊な撥水加工が施されており、不意の雨でも安心して着用できる。雨粒がコロコロと滑り落ちていく様子は、機能性だけでなく視覚的にも楽しい。

さらにフロントには止水ジップを搭載。シームレス構造との相乗効果で冷気の侵入をしっかり防ぎ、頼れる防寒性能を発揮してくれるのも魅力だ。

▲冷気の吹き込みを防ぐためにクッション入りの襟を備えた、立体的なフード構造を採用。首まわりをしっかり包み込み、抜群の保温性を発揮してくれる

「こちらのアイテムで注目すべきは、保温性を追求した細やかなディテールです。特に冷気が侵入しやすい首回りには、クッション入りの襟を採用して隙間をしっかりと埋めることで、ウィークポイントを克服。さらに、立体的なフード構造により保温性が向上し、フードの立ち具合が良いので着用時のシルエットも美しく仕上がっています。そして、腰ポケットの内側には起毛素材を使った袋布を採用することで手先も暖かく、寒がりにはたまらない一着に仕上がっています」(スタイリスト・井上さん)

【アイテム4】:「ウールカシミヤチェスターコート」(1万7900円)

▲カラバリはブラウン、ネイビー、ブラックの3色展開

これまでスポーティかつ機能的なアイテムが続いたが、ここで一気に雰囲気を変えて、大人の着こなしにマッチする「ウールカシミアチェスターコート」の登場だ。

名前の通り、ウール90%とカシミヤ10%を混紡した糸を使用することで、上品で柔らかな素材感を実現している。カラーは汎用性の高い3色がラインナップ。デイリーからビジネスシーンまで、幅広く活躍してくれる一着だ。

「使い勝手を重視するならブラックが王道。一方、ビジネスシーンを考慮するならネイビーも捨てがたい。さらに、カシミヤとウールを混紡した上品な素材感を存分に楽しむなら、ブラウンもおすすめですね。どのカラーを選んでも間違いはないでしょう。デザイン面でいうと、適度なラペル幅と2つボタンの絶妙なバランス感がポイント。リッチでクリーンな雰囲気が大人のスタイルにぴったりです」(スタイリスト・井上さん)

▲ボディにはウール90%とカシミア10%の混紡生地を採用。この上質感でアンダー1万8000円は見事としか言いようがない

ラペルドスタイルの無駄のないデザインが醸し出す上品な雰囲気に加え、肩まわりはリラックス感があり、ウエストの絞りがないストンとしたシルエットが特徴。これにより、カッチリ感の強いチェスターコートでありながら、ビズシーンだけでなくクリーンカジュアルな着こなしにもマッチするのが本作の魅力だ。

ボトムスはデニム、チノパン、スラックスなど何でも相性が良い。一見スタイルを選ぶアイテムに思えるが、実は汎用性が高く、コスパにも優れたアウターといえる。

【アイテム4】:「シームレスダウンコート」(1万9900円)

▲カラバリはネイビー、ブラックの2色展開

ラストを飾るのは、スポーティにもビズにも活躍する「シームレスダウンコート」。そのマットな質感が高見えするのも魅力のひとつだ。中にはフィルパワー750のプレミアムダウンを内包し、ダウン90%:フェザー10%という構成により、軽量性と保温性は先述のダウンアウター3種を超える仕上がりとなっている。

さらに、撥水加工とシームレス仕様を採用することで、防水性・防風性・保温性をしっかりと確保。寒い冬でも安心して着用できる高性能な一着だ。

「保温性を求めるなら全身を覆うダウンコートが最適ですが、その分、どうしても野暮ったい印象になりがちです。その点、このコートはダウン特有の膨らみを抑え、着膨れしにくいパターンを採用しており、ダウンコートながらスタイリッシュなシルエットを楽しめるのが特徴です。また、今期から新たに追加された胸ポケットも、ステッチを利用してすっきり見せる工夫がされており、デザイン性と利便性を両立している点も非常に魅力的です」(スタイリスト・井上さん)。

▲フードは取り外し可能で、スタンドカラーとしても着用可能。近年のトレンドらしい洗練された印象が魅力だ

フードはシーンによってトゥーマッチになることもあるが、脱着可能で襟の中にジップを収納できるため、すっきりとしたスタンドカラーとしても活用可能だ。手首部分には縫い目のないカフスリブを採用し、風の侵入を防ぎつつ熱を逃がさない設計で、今期はさらにフィット感と保温性が向上している。

ひざ下丈で足元まで暖かいのに、スーツやジャケパンにも合わせやすく、ビジネスシーンでも活躍できる1着だ。この機会にぜひ揃えておきたい。

*  *  *

国内外に多数の店舗を展開し、幅広い層から支持を集めているユニクロ。本企画では、様々な視点からユニクロアイテムの選び方や着こなし術を紹介してきた。

その過程で改めて感じさせられるのが、ユニクロが掲げる「人々の生活をより豊かに快適にする」という哲学だ。アウターひとつとっても、2万円以内で手に入りながら、ビジネスにもカジュアルにも使える汎用性を備えている点は、まさに“LifeWear”の名にふさわしい。この冬をどのように過ごすか。まずはお近くのユニクロ店舗や公式オンラインストアを訪ねてみてはいかがだろうか。

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執筆者/TOMMY|メンズファッション誌を中心に、ファッションやアイドル、ホビーなどの記事を執筆するライター/編集者。プライベートでは漫画、アニメ、特撮、オカルト、ストリート&駄カルチャー全般を愛する。Twitter

 

 

<スタイリング/井上裕介 メイン写真/田中利幸 取材協力/UNIQLO>

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