【冬の長距離ドライブに備える】
この時期は帰省などで長距離ドライブをする機会が増えますが、出掛ける先によっては雪や凍結に備えておく必要があります。雪の多い地域に住んでいる人にとっては当たり前のことかもしれませんが、普段は都市部に住んでいるドライバーが備えておくべき装備をピックアップしました。
■タイヤチェーンの選択肢も増えている
普段はあまり雪の降らない地域に暮らしている人の雪・凍結対策について、クルマやバイク、自転車など乗り物を中心に記事を執筆しているライターの増谷茂樹さんは次のように話します。
「最近はオールシーズンタイヤのラインナップも増えていますが、年に数回程度の雪道対策として導入するのは躊躇する人もいるのではないでしょうか。そういう人もタイヤチェーンは備えておいた方がいい。今は金属製やゴム製に加えて、着脱の簡単な布製のチェーンも登場しているので、用途に合わせて選べる選択肢が揃っています」
2018年からは降雪時にチェーン装着車のみ通行可能とするチェーン規制も導入されており、タイヤチェーンの備えがないと目的地に到達できない可能性もあります。雪道で立ち往生してしまうと他のクルマに迷惑をかけることにも繋がるので、タイヤチェーンを持っておくことはドライバーの義務ともいえます。
各種のタイヤチェーンに加えて、立ち往生を防ぐためのスタックラダーやスノーブラシなど、備えておくべき雪・凍結対策アイテムを紹介しましょう。
増谷茂樹|編集プロダクションやモノ系雑誌の編集部などを経て、フリーランスのライターに。クルマ、バイク、自転車など、タイヤの付いている乗り物が好物。専門的な情報をできるだけ分かりやすく書くことを信条に、さまざまな雑誌やWebメディアに寄稿している。
1. セイワ「スノーソックス 布製チェーン」
この数年で一気にシェアが広がった布製チェーン。ソックスの名のとおりタイヤに簡単に履かせられるほか、走行中の振動や騒音が少ないこともメリットです。路面との接地面積が広く、水膜を効果的に吸収・分散することでスリップを防げます。
スノーソックスはフランスの老舗メーカーJoubert社が手掛ける布製チェーンで、欧州標準化委員会(CEN)の冬季滑り止め装置の基準を取得しています。高い吸水性を備えた生地を採用していて夏・冬タイヤ両方に対応するほか、ABS・ESP装着車にも対応。実勢価格はサイズによっても異なりますが9800円前後となっています。
>> セイワ
2. カーメイト「バイアスロン・イージーフィット」
「バイアスロン」シリーズは非金属チェーンの国内販売でトップシェアを誇るブランド。「イージーフィット」は2024年に6年ぶりにモデルチェンジが行われました。走行によりタイヤに自動でフィットする「セルフフィットリール」を2つ搭載することで、力をほぼ使わずにスムーズに取り付けられることが人気のポイントです。
新型では2箇所の「セルフフィットリール」がより改良小型化されていて、環境への配慮から表側の金属パーツやスパイクピンも削減。ピンの効率良い配置やトレッドのリブを深くすることで高い制動力を維持しています。実勢価格は3万800円〜3万2800円です。
>> カーメイト
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