■ファインモールドの零戦に注目!
ミリタリー系モデルやジブリ系キャラクターモデルで高いクオリティを誇るファインモールドからは、新設計の1/48スケールで「零式艦上戦闘機五二型(三菱製・中期型)」が初のキット化。高い人気を集めています(現在ほぼ完売状態)。
飛行機プラモデルは胴体部を左右で構成・接着するのが当たり前なのですが、このキットは大きく胴体前部・後部の分割とすることで、実機同様の構成を再現。後部胴体はスライド金型を用いた一体成形となっています。
またキャノピーは、ガラス部と窓枠を別パーツ化する等、これまでにない部品分割と組み立て方法を盛り込むことで、作る楽しみを増幅することをコンセプトに開発された、令和ならではの新しい零戦プラモデルとなっています
■海外メーカーからも魅力的なアイテムが続々
2024年は、海外プラモデルメーカーの勢いも止まらない感じでした。
そんな中でも、以前から発売をアナウンスされていたプラッツ/ビーマックスの「1/12 ロータス99T」が2年遅れでの発売となりました。タミヤ以外ではほとんどキット化されない1/12スケールのF-1のスケールモデルということもあり、発売を首を長くして待っていたモデラーも多かったようです。
同社では、同じ1/12シリーズで、この12月に「マクラーレンMP4/4」の発売も予定していましたが、現状発売が2025年2月に延期されました。発売が待ち遠しい限りです。
そして達人がSF好きということで「達人のプラモ術」でも登場することがあるSF映画系メカですが、いまやSFメカのトップメーカーともいえるメビウスモデルから7月に映画『2001年宇宙の旅』の宇宙ステーションが発売されました。1/2600スケールながら直径約35cmにもなる大型キットをメビウスモデルが完全新金型でキット化したものです。
2001: A SPACE ODYSSEY and all related characters And elements (C) & TM TEC. (s17)
達人的には歓喜しましたが、価格の3万2500円にも驚かされた次第です(まぁ2個買っちゃいましたけど)。
同社では宇宙ステーションに続き、同じく『2001年宇宙の旅』の劇中に登場した宇宙服のプラモデル化を発表しており、これもまた多いに楽しみでです。
海外メーカーのスケールモデルは他にも新キットが次々と発売されていて、飛行機モデルトップメーカーとしての存在感を示している英国のエアフィックスからは1/48スケールで「フェアリーガネット」が発売されました。
世界一醜い航空機と言われたガネットですが、イギリス機らしい個性的なデザインで人気が高い機体です。これまで1/48スケールではマニア向けのバキュームフォームキットでしかなかっただけに、今回のキット化は英国機ファンに大いに喜ばれています(感涙)。中身も英国が開発した機体だけに、気合いの入った細部ディテールなど、エアフィックスらしい仕様となっています。
そして同時期に、チェコの模型メーカー、スォードからも同じく1/48スケールで「フェアリー ガネット」が発売されました。こちらはエアフィックスの AS.1/AS.4とは違うAEW.3 艦上早期警戒機仕様となっており、これまた英国機好きを喜ばせました(感涙×2)。
来年は英国機ブーム到来かもしれません。
<文/長谷川迷人>
長谷川迷人|東京都出身。モーターサイクル専門誌や一般趣味雑誌、模型誌の編集者を経て、模型製作のプロフェッショナルへ。プラモデル製作講座の講師を務めるほか、雑誌やメディア向けの作例製作や原稿執筆を手がける。趣味はバイクとプラモデル作りという根っからの模型人。YouTube「
モデルアート公式チャンネル」などでもレビューを配信中。
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