【リカバリー&ヘルスケア新常識】
買ったはいいが、いつしか無用の長物に…などと揶揄されることもあったマッサージチェアが、近年大きな進化を遂げている。その背景や商品開発のこだわりを、マッサージチェアのパイオニアであるフジ医療器のマッサージチェアマイスターに伺った。
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近年、自身の身体ケアを意識する人が増え、再び脚光を集めつつあるマッサージチェア。フジ医療器のマッサージチェアマイスターである大出健太郎さんは「技術の進歩やAIの導入などもあり、大きく進化している」と言う。
「体型・体格は人それぞれ異なりますが、どんな人にも合わせられるようになったのは大きいと思います。誰が使ってもその人にとってベストな施術を提供できますからね」
マッサージ機能以外の充実もポイントだと大出さんは続ける。
「特にフラッグシップモデルの『R2200』は、ストレッチ機能を持たせ、メニューも11種類用意しています。また全身にフィットするエアーマッサージも血行の促進につながりますし、中にはストレッチ機能が決め手で購入したという人もいるほどです。近年のマッサージチェアは、引き出しが増え幅が広がり、一歩先の使い方ができるようになっています」
ただ一方で、設置スペースが気になるという人も多いはず。
「コンパクト化はどのモデルにおいても課題のひとつですが、『AS-R620』は機能をできる限り落とさず、サイズと価格にこだわったモデルです。マンション住まいなど設置スペースが限られる場合や、コスパを重視される方からの人気が高いですね」
近年注目されている要因のひとつに「デザインモデル」の存在も大きいと大出さん。
「浮いた存在ではなく、インテリアの一部として捉えてもらえるようになったのがポイントです。ソファー代わりのような感覚で“日常の延長線上”にある存在として、比較的若い世代を中心にマッサージチェアの価値観が変わり、裾野が広がって来ている印象がありますね」
チェアの進化はもちろんだが機能やサイズ、コスパ、デザインなど各々のニーズに合ったモデルが見つかるラインナップの充実ぶりも、再び注目を集めている要因と言えそうだ。
フジ医療器 企画部 副部長 大出健太郎さん
製品開発の最終責任者として、マッサージチェアの強さや角度・スピードなどをさまざまな視点から調整するマイスター。現在は2代目マッサージチェアマイスターとして、日々研究・開発に勤しんでいる
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