安蔵:続いては、フィリップスのLED照明「Philips Hueシリーズ」です。Hueはスマホやタブレットなどから家庭内LAN経由で照明の色や明るさを自在に変えられるという“IoT照明”ですが、新たにエントリーモデルの「Hue ホワイトグラデーション」が登場しました。
奈津子:元々Hueというのは、スマホやタブレットからじゃないと操作できなかったんですよね?
安蔵:そう、「Hueブリッジ」と呼ばれる機器をWi-Fiルーターなどに有線で接続し、それを経由してスマホアプリから操作するというものでした。Webサービスと連携すると「特定のアドレスからメールが届くと赤色でお知らせ」とか、「特定の場所の天気予報が雨だったら青色でお知らせ」みたいなこともできるのですが、ちょっとマニアック過ぎる感じはありました。
奈津子:それがスマホなしでも操作できるようになったというわけですね。
安蔵:そうなんです。Hue ホワイトグラデーションにはHueシリーズの裾野を広げるという意味で2つの大きな特徴があります。1つは「ネットワークなしの単体で動くこと」、もう1つが「白色系で色を変えられて安い」ということです。
奈津子:ネットワークの設定とかスマホアプリのダウンロードとかをしなくてもすぐに使えて、しかも安いってことですね。
安蔵:その通りです。これまでのHueは赤や青、緑など約1600万色もの中から自在に色合いを選べるのですが、Hue ホワイトグラデーションは青みがかった昼光色から赤みがかった電球色まで白色系の中だけで色合いが選べるようになっています。その代わり安いのが特徴です。
ちなみにHueブリッジとHueランプ3個が付属する従来の「Philips Hue スターターセット V2」の実勢価格は2万6800円で、ランプ1個は7400円。Hueブリッジとランプ2個、リモコン1個が付属する「Philips Hue ホワイトグラデーション スターターセット」は同じく1万4880円で、ランプ1個は3880円です。ランプ1個の価格は従来の約半額といったところですね。
奈津子:私も実際に試してみましたけど、「Dimmerスイッチ」(単品の実勢価格は2800円)と呼ばれるリモコンで簡単に色合いや明るさを変えられるのが便利に感じました。電池式なので配線不要ですし、磁石か両面テープ、ねじで固定の3つの中から選べるのがうれしいです。難しい初期設定が不要なところもいいと思いました。女性はそういうの、特にいやがりますからね。
安蔵:スターターセットには家庭内LANにつなげられるHueブリッジも付属していますが、シングルランプとDimmerスイッチさえ用意すればどの部屋でもDimmerスイッチ1つでオン・オフや色合いの変更ができるのは楽だと思います。それで便利だなと思ったら、スターターキットもしくはHueブリッジ単体を後日購入してネットワークに接続し、スマホ連携するというアップグレード方法もあります。
奈津子:「光が人々の生活に影響を及ぼす」という考えに基づいて作られたというところをとても興味深く感じました。光の色合いや明るさを時間帯によって変えることで、生活サイクルを整えるという考え方はとても共感できます。自律神経を整える事はアンチエイジングにもつながりますし、私自身も寝る前は照明を暗くしたりして結構こだわっている方なので、すごく気になりました。忙しい現代人は、自宅で過ごす際の明かりこそこだわるべき点のように思います。これによって疲れの取れ具合が絶対に違うと思います。