安蔵:昨年12月に鋳物ホーロー鍋の「バーミキュラ」が初の炊飯器「バーミキュラ ライスポット」を発売しましたが、あの「ザ・トースター」で旋風を巻き起こしたバルミューダがついに「バルミューダ ザ・ゴハン」を発表しましたね。
奈津子:私も早速試食しました! バーミキュラ ライスポットで炊いたご飯はおいしくて衝撃的でしたが、バルミューダ ザ・ゴハンのご飯もとても印象的でした。
安蔵:最近の高級炊飯器は完全に「圧力IH方式」が主流で、ふっくらもちもち柔らかめの炊き上がりが中心なので、ザ・ゴハンのかなり硬めの炊き上がりは強く印象に残りました。
奈津子:私は元々少しだけ硬めのご飯が好きなので、食感としてはどちらかというと好みですが、味はもう少し甘めの方が好きですね。甘みが強すぎず、弱すぎず……。絶妙というのか、ちょっと新感覚という感じがしました。
安蔵:同じく“非・圧力IH派”の三菱電機なども、おかずとご飯を一緒に口に運んで食べる「口中調味」には硬めのご飯が向いていると主張していますが、ザ・ゴハンはそのなかでもかなり硬めでハリがありますね。
奈津子:お米と水を入れた内釜を直接熱して炊くのではなく、内釜のお米を外釜に張った水から作った蒸気で炊くというのが新しいですよね。蒸気のみで炊いたご飯の味に、舌がまだ慣れていないというのもあるかもしれませんが、同じように「硬い」と感じる人は他にもいるのではないでしょうか。
安蔵:一粒一粒が立っていてハリがあるという意味では、せいろで蒸したおこわなどにも近いのかもしれません。
奈津子:良くも悪くも、お米の味がそのままダイレクトに出てしまうのかもしれませんね。精米したての秋頃のお米とか、ものすごくおいしいのではないかと思います。また、粒が際立っているので、単体で食べるよりもお味噌汁とかおかずとの相性が良いです。取材時にたくさんのおかずを用意してくださっていて、どのおかずとの相性も抜群でした。
安蔵:確かに、卵かけご飯のときのほぐれ具合とかは絶品でしたね。
奈津子:炊きたてのご飯のおいしさに感動したというよりは、取材時に冷めても意外とおいしかった印象の方が強いですね。2時間目に炊いて握ってもらったおにぎりが、ビックリするほどおいしかったです。冷めたご飯がおいしいのは、ズボラな私にはかなりうれしい点ですね(笑)。
安蔵:デザインも洗練されていて、キッチンになじみつつも、置いたら目立ちそうですね。
奈津子:デザインは「ザ・ゴハン」という製品名には合っているかもしれないですけど、個人的には流行りのスクエア型のほうが良かったですね。