安蔵:続いて紹介したいのが、パナソニックが新事業としてスタートする「The Roast(ザ・ロースト)」です。
奈津子:これも衝撃的でした! 家でコーヒー豆を焙煎するなんていう世界があるんですね。
安蔵:そうです。ザ・ローストが打ち出すのは、「すでに焙煎された豆」にこだわるのではなく、「生豆を最適なタイミング・火加減で焙煎する」ことにこだわるという、まさに新感覚のコーヒー体験というわけです。
奈津子:焙煎したての豆で入れたコーヒーを飲んだら、コーヒー豆が育ってきたであろう畑にまで勝手に想いをめぐらせちゃいますね。あと、アプリで残り時間が見えるなど、スマホ連動しているのも興味深く感じました。そもそも、普通に生きてたら挽く前のコーヒー豆に出会えることがないと思いますので、その時点でとても新鮮でした。
安蔵:「挽き立ての豆でコーヒーを入れる」レベルとは段違いの、まさに「新しいコーヒー体験」という感じですよね。ただ、本体価格が10万円+税で、生豆が毎月送られてくる月額制サービスです。
奈津子:生豆2種セットで月額3800円、3種セットで5500円ですか……。お値段までドラマチックです。これを楽しめるのは、割と人生の勝者ですよね。
安蔵:勝者というと言い過ぎですよ(笑)。生豆1パックが200gで、約20杯分くらいでしょうか。それで1パックが約2000円ですから、1杯あたり100円と考えると、毎日コンビニで100円コーヒーを飲んでいる人にはピッタリかもしれませんよ。
奈津子:確かにそう考えると高くないですね。それに、毎月違う豆が届くわけですか。
安蔵:4月から6月は「香りを楽しむ」、7月から9月は「味わいを楽しむ」といったように、3カ月ごとにテーマを変えてさまざまな地域の豆を届けてくれるそうです。そのプログラムは、2013年に「World Coffee Roasting Championship」という大会で優勝した、つまり世界一の焙煎士の称号を得た後藤直紀氏が担当しているというのですから、コーヒー好きにはよだれが出そうですね。
奈津子:でも、ちょっと気になる男性の家におじゃまする機会があったとして、これで挽いた豆で入れたコーヒーをさり気なく出されたりしたら、「なんてセンスがいい暮らしをしているんだろう!」ってなりそう。ハートが打ち抜かれそうです(笑)。
安蔵:焙煎機のデザイン自体もスタイリッシュですから、確かにそういう狙いで導入するのもいいかもしれませんね(笑)。