■走っていい場所を知る
ご存知の人も多いと思いますが、2013年に改正された道交法によって、自転車は「原則的に、車道の左端を走る」ことになりました。歩道の走行も可能ですが、車道側を徐行する必要があります。スピードと軽快さが売りのスポーツバイクなので、クルマの交通量が多くて危ない場合以外は、車道を走ったほうが自転車を楽しめると思います。ただし自動車専用道路には入らないこと。
日本の道路事情は、まだ自動車/自転車の区分けが甘く、車道をずっと走っていると、気づかずにバイパスや陸橋などの自転車専用道路に侵入しそうになることがあります。「自転車通行禁止」の標識は必ずあるので見落とさないように注意してください。
スポーツバイクに乗り始めて、いきなり車道を走るのが怖い、というライダーもいるかもしれません。確かについ最近、車道走行がルール化されたこともあり、心無いドライバーからクラクションを鳴らされたり、幅寄せされたり、ネガティブなこともあります。
しかし最近は、車道に自転車が走行するラインが引かれているところを見るようになってきました。自動車へのアピール度が高いので(あくまで筆者が走った感覚ではあるが)、幅寄せなどは減るように思えます。
ただしこのラインは、「自転車優先」を示すものではないので、自動車や歩行者には十分注意したいですね。
■交差点は2段階右折を守ること!
都内で昨年発生した自転車事故の6割弱が交差点で起きていることからも、交差点の走り方も覚えておきたいポイントです。
出合い頭に衝突するほか、右折時にも事故が多発しています。そこでいま一度交差点の走り方をおさらいしておきましょう。
信号があってもなくても、交差点の右折時には2段階右折が基本的なルールです。信号がある場合は、左側走行で交差点を渡り、右折方向に向きを変え、その方向の信号が青になってから直進します。
■悪質運転2回以上で「講習」
自転車が軽車両として、ルールに組み込まれたことで、2017年6月から悪質な運転者にはペナルティが課せられるようになりました。
具体的には信号無視、通行区分違反(右側通行など)、ブレーキ不良自転車運転などで、取り締まりを3年以内に2回以上繰り返してしまった際に「3時間の講習」 「5,700円の受講手数料」が必要になります。実施率はそれほど高くないようですが、「自転車はルールを守らなくてもいい乗りもの」ではなくなったことの証明でもあります。
ルール、ルールと言われると楽しくなくなる気もしますが、安全に走るために必要なものなので、しっかりと守って走りたいですね。また最後に自転車に関係する標識の一部を集めてみました。ここで今一度確認しておきましょう。
この標識が掲げられている場所からは車両が進入できません。これは、先ほど紹介した、「一方通行」の標識の出口などに設けられていることが多い標識です。こちらも、この標識が掲げられている方向から自転車は進入することができません。
歩行者も、自転車も通行できる道路です。通行する際にはスピードの出し過ぎに注意。
このように通行帯が分かれている場合もありますが、しっかりと別れているわけではないので、こちらも歩行者に注意して走行しましょう。
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(取材・文/今 雄飛)
ミラソル デポルテ代表。スポーツブランドのPR業務をサポートするかたわら、自転車、アウトドア関連のライターもとしても活動中。趣味はロングディスタンスのトライアスロン(IRONMAN台湾完走)。
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