これはIP(International Protection)コードといって、2003年に国際電気標準会議で決められた機器の保護性能を表す規格になります。
ちなみに、数字がふたつ並んでいるものを見たことはありますか? 「IP68」といったものです。この場合、ひとつ目の数字は防塵性能、ふたつ目の数字は防水性能になります。どちらか一方だけ表示する場合は、もう一方は「X」を入れて省略します。
それぞれの保護等級は以下になります。
[外来固形物に対する保護等級]
※いわゆる防塵性能
0級:特に保護がされていない
1級:直径50mm以上の固形物が中に入らない
2級:直径12.5mm以上の固形物が中に入らない
3級:直径2.5mm以上のワイヤーや固形物が中に入らない
4級:直径1mm以上のワイヤーや固形物が中に入らない
5級:有害な影響が発生するほどの粉塵が中に入らない(防塵形)
6級:粉塵が中に入らない(耐塵形)
[水の侵入に対する保護等級]
0級:特に保護がされていない
1級:鉛直から落ちてくる水滴による有害な影響がない(防滴I形)
2級:鉛直から15度の範囲で落ちてくる水滴による有害な影響がない(防滴II形)
3級:鉛直から60度の範囲で落ちてくる水滴による有害な影響がない(防雨形)
4級:あらゆる方向からの飛まつによる有害な影響がない(防まつ形)
5級:あらゆる方向からの噴流水による有害な影響がない(防噴流形)
6級:あらゆる方向からの強い噴流水による有害な影響がない(耐水形)
7級:一時的に一定水圧の条件に水没しても内部に浸水することがない(防浸形)
8級:継続的に水没しても内部に浸水することがない(水中形)
ちなみにIPX0~7までは試験方法が規定されていて、IPX8だけは「IPX7より厳しい試験条件」という規定があるだけなので、実際にはメーカー独自の規格になります。
メーカーのほとんどが「○mの水深で○○」といったように、具体的な数字を記載し、このような試験をクリアしていることを表示しているので、目安にしてください。
もちろん、フタの開閉など各商品には防塵防水性能を発揮するための条件を明記しているので、それを守ることもお忘れなく。
(文/エンドウヒデカズ)
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