■まずはタイムラプス動画で作業工程をチェック!
今回のキットは初めて製作するという長谷川さん。「よく確認しながら」と言いつつ、何回か誤って組み直す“弘法の筆の誤り”的なシーンも…。途中でパーツを紛失しそうになるなど、まさかの展開もあったものの、手際のよい製作により、タイヤの取り付けまで約2時間で終了。
動画内には、いろいろ気になるところがあったのでは。ということで、実際の作業内容を長谷川さんのコメントとともに見ていこう。
■まずはプロが愛用する製作ツールを拝見
長谷川さんはパーツを切り離す際、ニッパーとデザインナイフを併用している。「ほとんどの場合はニッパーですね。ただし、手すりなどの細かいパーツはそれが飛んでしまわないようデザインナイフで慎重にカットするなど、ケースバイケースで使い分けています。特にニッパーは、狭いところのゲート(パーツとランナーの接合部)も刃を入れやすい、薄刃タイプを用意しましょう」(長谷川さん)
パーツを切り離した“ゲート跡”を整えるのに不可欠なのが紙ヤスリ。合わせ目などの表面をできるだけ滑らかに仕上げたい飛行機やクルマの模型とは異なり、AFVの場合は1000番や2000番といった極細目は使わなくてもいいとか。「400番台から800番まであれば十分でしょう」(長谷川さん)。ちなみにAFVとは「Armoured Fighting Vehicle」の略で、戦車を始めとする戦闘車輌のこと。
接着剤は、タミヤセメント(流し込みタイプ)を使用。旧来からの接着剤に比べて粘度が低い。毛細管現象を利用して、密着させておいたパーツの合わせ目に流し込むように塗布するタイプの接着剤だ。「しっかり固定できて、しかも乾燥時間が早い。接着はほぼ流し込みタイプで十分まかなえます。ただし、重量が掛かるような部位は旧来の粘度の高い接着剤を使うといいでしょう」(長谷川さん)
ちなみに複数のパーツが成型されているランナー(外枠)にはマスキングテープを貼り、識別するためのアルファベットを大きく書いておく。「これをやっておくことで、目当てのランナーが劇的に見つけやすくなります。ぜひ実践してみてください」(長谷川さん)