■組み立て後半戦をタイムラプス動画でチェック!
車体に関する装備品の取り付けからフィギュアの組み立てまで、約2時間でフィニッシュ。長谷川さんいわく「通常よりもパーツ構成が細かい」キットではあるものの、1回目の組み立て作業と合わせて4時間程度で手際よく済ませてしまうのは、さすがは長谷川“迷人”!
では1回目と同じく、組立後半戦の詳細を長谷川さんのコメントとともに見ていこう。
■細かいパーツにも流し込みタイプの接着材は効果大
タミヤ「ミリタリーミニチュア 1/35 16式機動戦闘車」は、車体にスコップやペリスコープなどの細かいパーツを取り付ける精密な作りになっている。第1回目でも紹介した流し込みタイプの接着剤は、こういった箇所の組み立てにも重宝する。パーツを取り付け位置に仮付けした状態で、その隙間に流し込むように接着剤を点付けすればOK。
なお、接着の作業はデリケートになりすぎないのもポイント。「接着剤が多少はみ出ても気にしないでOK。この後の工程となる下地塗装で、ほとんどわからなくなります。どうしても気になる箇所は接着が完全に乾いた後に、表面をヤスリ掛けすればきれいに整います。それよりも、しっかり塗布して固定することを意識しましょう」(長谷川さん)
■パーツ同士がピッタリ合う!精度の高さは圧倒的
戦車の顔とも言える砲塔部分の作りも高精度。説明書どおりに組み立てていけば、パーツ同士が気持ちよくピタッと合わさる。「もし組み立てで上手くパーツが合わないというような場合は、インスト(説明書)をしっかり見直しましょう。自分が取り付け位置を間違っている場合が多いですよ(笑) なお、精度が高い分、パーツをきれいに切り出すことが重要。パーツを切り離したゲート跡の研磨などができていないと、うまく組み付けられなくなることがあります」(長谷川さん)
砲塔の側面には、煙幕を張るための “スモークディスチャージャー”が装備され、キットでは細かく分割されたパーツでディテールを再現している。「このキットは実車両を取材して作られているので、見えなくなるような部分のディテールもしっかりと再現しています。完成後には半分くらい隠れて見えなくなってしまうんですけどね」(長谷川さん)
■砲身の表面は紙ヤスリを巻きつけて整える
真ん中でふたつに割れているパーツ同士を合わせる旧来の砲身とは異なり、今回のキットは筒状に一体成型されている。「ランナーから切り離した際のゲート跡は、デザインナイフでパーティングラインを削り、その後に紙ヤスリを巻いて処理します。クルクルと紙ヤスリを回すようにして整えましょう。この際、削り過ぎて砲身が楕円にならないよう注意すること。砲身は戦車の “見せどころ” なので、丁寧に仕上げてください」(長谷川さん)。
なお、砲身の研磨は、デザインナイフでのパーティングライン処理→400番→800番の順で、フィニッイングペーパー(紙ヤスリ)を使用して仕上げていく。
表面を整えた砲身を砲塔にセットする。砲塔の付け根はポリキャップが使用されており、製作しやすく、完成後における砲身の角度調整も思いのままだ。このほかタイヤの取り付け部分もポリキャップが使われ、組み立てやすくなっている。