■2色目の迷彩カラーも必ず薄い色で塗布
2色目のカラーが加わると、実物らしい姿に近づく。面ではなく“線”で色を重ねたことにより色が薄く感じることはなく、立体感のある色合いになっているのが分かるだろう。「最初から濃い色で塗ってしまうと、こういう仕上がりにはなりません。はじめから濃いカラーで塗ろうとして失敗する人が本当に多いですね。エアブラシ塗装のミスに圧倒的に多いのが希釈率を間違えて濃い塗料を吹きつけてしまうことなんです」(長谷川さん)
■迷彩の境目にうっすらと線を引く
フリーハンドによるエアブラシ塗装では塗装の境目のグラデーションが不自然にボケすぎてしまうので、色の境目に面相筆で希釈したLP-25茶色を使い薄く線を描いていきます。そうすることで色の境目を自然な感じに仕上げることができます(長谷川さん)
■迷彩塗装した表面を仕上げて完了!
塗装面の艶ムラを整えるために車体全体につや消しクリアー(タミヤ缶スプレーTS-80フラットクリアー)で、オーボーコート塗装を行います。「実車の塗装は半ツヤなのですが、模型的にはツヤを抑えた方が “らしく” 見えるんです」(長谷川さん)。
いよいよ残るはフィギュアの塗装! 面相筆を駆使して小さなフィギュアの服に微細な迷彩を施す細密塗装の世界をお楽しみに!
>> [特集]プロモデラーの模型術【グッとくるタイムラプス動画】
プロモデラー・長谷川迷人
本名は長谷川 伸二さん。模型誌や模型イベントの各種企画で活躍しているプロモデラー。戦車、艦船、飛行機など、さまざまなジャンルのプラモデル製作に関して造詣が深い。今回の取材に協力してもらった「タミヤ プラモデルファクトリー トレッサ横浜店」では“長谷川マスター”としてプラモデルの製作講座における講師役を務めている。
[関連記事]
“こいつ、動くぞ!” 動画で振り返るホビーショー【第57回静岡ホビーショーレポート】
原作ファン歓喜の1/700 スケール『空母いぶき』がタミヤから登場!
(取材・文・写真/ナゴヤリュータ、撮影協力/タミヤ プラモデルファクトリー トレッサ横浜店)