■タイムラプス動画ならエアブラシ塗装の様子がよく分かる!
第3回目は「本格ウェザリング編」の前編として、まずはエアブラシに使う塗料の希釈をはじめ、下地となる色の塗装や経年変化を思わせるような“ウェザリング”塗料の使い方を紹介する。動画でたびたび見られるのが、エアブラシの塗料カップの清掃。一見、地味な作業ではあるものの、塗料を変えるたびに塗料カップをきれいにすることで、予期せぬ混色を防げるとともに、道具の長持ちにもつながるのだ。そんな清掃も含めて、各方法の詳細を川口名人に解説してもらった。
■エアブラシに使う塗料を準備
下地の色をペイントする際はラッカー系の塗料を使用。第2回目の「クリアパーツ着色編」でも一部触れたが、ラッカー系塗料と薄め液は、1:1の割合で希釈する。この際、プラモデル用に市販されている小瓶を使うのがお勧め。希釈する際にこぼれにくく、エアブラシの塗料カップへの注入も楽だからだ。
適切な希釈具合は、見た目でもチェックできる。「ラッカー系塗料と薄め液を混ぜ合わせた後、小瓶の内側を見てください。下にダラッと垂れた塗料の跡が、薄く透けて見えるくらいが、ちょうどいい濃度です」(川口名人)。これを目安して、希釈が足りない時は、薄め液を足すようにしよう。
希釈率を調整した塗料をエアブラシのセットしたら、パーツのペイントをスタート。「まずはパーツの縁部分をしっかり塗りましょう」(川口名人)。なお、塗装の際には、GSIクレオス「Mr.ネコの手」シリーズのようなペンティングクリップ(持ち手)を用意すること。手を汚さずに、あらゆる方向からパーツを塗装でき、乾燥させる際には台に挿すだけでいい。
「外側の縁部分を塗装できたら、内側のところまでまんべんなく塗りましょう」(川口名人)。エアブラシの場合は、ムラなくきれいに塗料を吹き付けられることから、溝までしっかりペイントできる。この際もできるだけ“薄く”“軽く”を心掛け、濃くしたい部分だけは何回も薄く吹いて塗り重ねるのがコツだ。