秋冬はアートの季節。「ぐるっとパス」で効率よく芸術を味わおう

■購入してその場ですぐ使える

東京周辺にある92のアート施設で利用できる「ぐるっとパス」は、毎年4月1日から翌年の1月31日までの9か月間販売されています。価格は2200円で、大人料金のみの販売となっています。

ぐるっとパスは、対象施設の販売窓口などで手軽に購入できます。使うときは、最初に利用する施設の窓口で有効期間を押印してもらい、自分で記名すればOK。なお、有効期限は、最初に利用した日から2か月間です。

▲利用したい施設の窓口で購入して、すぐに使える

ぐるっとパスでは、入場券と割引券が利用できます。入場券の場合は、パスを提示してそのまま入場。割引券の場合はチケット窓口でパスを提示し、差額を支払ってから入場します。ちなみに、割引額は施設によって異なります。

対応する施設は、「上野周辺」「東京・皇居周辺」「港・渋谷・目黒・世田谷」「新宿・練馬・池袋・王子」「墨田・深川・臨海」「多摩」「神奈川・千葉・埼玉」の7エリア。47の美術館のほか、博物館が36施設、動物園が3施設、植物園・庭園が5施設、そして葛西臨海水族館で利用できます。

 

■この秋冬注目の展示をご紹介

多くの美術館が集う上野エリアで注目の展示は、東京国立博物館で開催中の「マルセル・デュシャンと日本美術」(12月9日まで)。パスの割引券で、一般料金から100円引が適用され、1100円になります。

▲10月2日から12月9日まで開催。休館日は月曜(祝休日の場合は開館し、翌平日休館)

「東京・皇居周辺エリア」では、東京国立近代美術館の「アジアにめざめたら ―アートが変わる、世界が変わる1960-1990年代」(12月24日まで)がおすすめ。企画展は当日一般料金の100円引きで、1100円。さらに、所蔵作品展の「MOMATコレクション」(2019年1月20日、1月29日から5月26日まで開催)は、入場券として使えるので無料で入場できます。

▲12月24日まで開催。月曜が休館日(祝休日の場合は開館し、翌日休館)

港区エリアでは、国立新美術館で開催中の「オルセー美術館特別企画 ピエール・ボナール展」(12月17日まで)をチェック! 割引券を利用でき、一般料金から100円引きの1500円となります。

▲9月26日から12月17日まで開催。火曜が休館日(祝休日の場合は開館し、翌平日休館)

「ムンク展 ―共鳴する魂の叫び」(10月27日から2019年1月20日まで)も見逃せません。東京都美術館で開催中で、割引券を利用した100円引きの1500円で入場できます。

▲10月27日から2019年1月20日まで開催。特別展・企画展は毎週月曜日が休館、そのほかは毎月第1、第3月曜日が休館(いずれも、祝休日の場合は開館し、翌日休館)

注意点としては、一度購入したチケットは払い戻しができないこと。そして、他の割引券と併用はできません。ぐるっとパスは、92の施設の窓口のほか、東京観光情報センター、リプロ汐留シオサイト店、パルコブックセンター調布店、浅草文化観光センターなどでも購入可能です。

*  *  *

今回取り上げた展示は、100円の割引がほとんどでしたが、1000円以上かかる常設展や企画展を無料で利用できる施設が現在80以上あります。ぐるっとパスが2200円と聞くと、少し高いのでは? と思うかもしれませんが、簡単に元は取れますよ。

例えば、葛西臨海水族館(入園料700円)、恩賜上野動物園(入園料600円)、東京都美術館の企画展「見る、知る、感じる ―現代の書」(当日券500円)、東京国立近代美術館の所蔵作品展「MOMATコレクション」(観覧料500円)を巡れば、あっという間に2300円です。

東京在住の人はもちろん、東京観光に来た際にもオススメな「ぐるっとパス」で、東京のアートを楽しんでみてはいかがでしょうか。

>> 「東京・ミュージアム ぐるっとパス2018」

 


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(取材・文/中川美紗

なかがわみさ/エディター、ライター

編集プロダクション「ゴーズ」に所属。「旅」と「アート」が大好き。情報が目まぐるしくアップデートされるスマホやウェブサービスに立ち向かいながら、webメディアを中心に記事を執筆中。

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