部屋の棚に置いた「ライカX-E」を見たとき、滲み出る品の良さを感じた。
フィルムカメラの持つノスタルジックで無骨な魅力とは違い、エレガントでクリーンな印象だ。一般的にカメラは精密さや重厚さをアピールするよう作られることが多く、高級になるほどその傾向は強くなる。
このXシリーズも先代のライカX2まではそうだった。それがチタンカラーのボディとホワイトシルバーのレザーとのコンビによって、ずいぶんやさしい印象を与えるようになった。
【短期連載】写真には物語があるはコチラ
おかげで着るものを選ばない。最初に使った日に着ていたのは茶色いツイードのジャケットにリジッドのデニム、次がシェットランドの赤いセーターにクリースのないチノパンだったが、どちらにも違和感なく合った。夏のウエアでも軽やかに馴染むはずだ。
アクセントとなって主張してくれるが、決して調和は崩さないところは、さすがヨーロッパのブランドの製品だと感心した。
■ライカX-Eはコンパクトデジカメではない。“ライカ”だ
- 1
- 2