■全4機種のナイトホークで環境に合わせて選べる
──最後は “デバイスのバッテリーが長持ちする” というお話でした。通信とバッテリーがどう関係するのか、不思議なんですが。
前田:これまでの技術では、ルーターとデバイスの間で、常に接続確認が行われていました。つまりルーターがデバイスを叩き起こして、「点呼!」という感じだったんですね。でも「Wi-Fi 6」では、デバイスが通信していない時に無駄に起こすことがなくなったので、その分、バッテリーの持ちがよくなったんです。「Wi-Fi 6」に対応するデバイスなら、規格上は7倍長持ちすると言われています。
──今度は7倍! 景気のいい数字が並びますね(笑)。そんな「Wi-Fi 6」の特性を十分に生かせるのがナイトホークのシリーズというわけですね。
向山:ネットギアの「ナイトホーク」を含むWi-Fi製品は、アメリカでは51%のシェアを誇るナンバー1のルーター・ブランドになっています。最高のスペックを有するこの「ナイトホーク」は、すでに昨年アメリカで「Wi-Fi 6」対応のルーターである「RAX80」を発売。今年も合わせると4機種発売していまして、国内では現在3機種。夏には残りの1機種が登場します。これも他社に先駆けているポイントです。
前田:現状、エントリーモデルである「RAX40」と、「RAX80」、「RAX120」、そしてトライバンド搭載で最速モデルの「RAX200」の4機種ですね。一戸建てのご家庭での使用であれば、「RAX40」でも十分な機能を備えています。
──最近は4K動画のストリーミング配信も増えていますが、問題なく見られるものでしょうか?
幸田:先ほどのご説明にもありましたように、ナイトホークは最高スペックのブランドですので、4Kはもちろん、これから増えてくるであろう8K動画にも、問題なく対応しています。
向山:ちなみに弊社では「Orbi」というメッシュWi-Fiシステムルーターも発売していますが、こちらも「Wi-Fi 6」に対応していく予定です。
■デバイスが対応していないと「Wi-Fi 6」の意味がない?
──さて、これまでにご説明いただいた速度や利点というのは、「Wi-Fi 6」に対応しているデバイスを使用した場合、ということでしたよね? そうでない機種をつなぐ場合は、メリットはあるのでしょうか?
向山:Wi-Fi 6には下位互換機能があるので、従来のWi-Fi 5やWi-Fi 4の機種であっても問題なく使用できます。
前田:「Wi-Fi 6」対応のノートPCはすでに出始めていますし、スマホも近いうちに出始める予定です。ゲーム機も対応してくるでしょうし、今は冷蔵庫やエアコンなどのいわゆる“白物家電”もWi-Fiに対応した機種が主流になってきています。まずはWi-Fi 5が搭載されることになりますが、いずれWi-Fi 6にも対応してくると思います。
向山:ですから、今ルーターの買い換えや導入を検討されている方であれば、対応モデルを買っておいていただければ、新しい子機が「Wi-Fi 6」に対応したタイミングですぐにその恩恵を受けられると思います。逆に「Wi-Fi 6」に対応した新しい子機を買っても、家のルーターが対応していなければ、せっかくの機能を生かせないことになるわけですから。
幸田:子機が「Wi-Fi 6」に対応していないのに、通信速度が向上したという声をいただくんですが、それはルーターの機能が高いからだと思うんです。それとアンテナが多いので、複数のデバイスを接続しても通信が安定するんですね。息子さんも、もう以前の環境には戻れないんじゃないですか(笑)。
──間違いないですね。ここ数年は反抗期で困ってるんですが、少し機嫌もよくなったので助かってます(笑)。
前田:ナイトホークは家庭円満にも役立つということで(笑)。
──本当に助かります。これで父の威厳も保たれるというものです!(笑)
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(取材・文/高崎計三)