■揃える道具一式は割とシンプル
釣りをするには、そのためのタックル(道具一式)が必要。タコ釣りといえば、従来は針付きの板(テンヤ)にカニを縛り付けてタコを釣る“テンヤ釣り”が主流だったそうですが、今回はここ数年で人気が急上昇しているという「タコエギ」を使った “エギング” でチャレンジします。「エギ」は木片をエサの小魚に見立てた「餌木」が語源。つまり、擬似エサでタコを狙う「タコのルアー釣り」なんです。
▲これが「両軸受けリール」。親指の下にスイッチがあり、押すと糸を巻く軸が開放されて仕掛けが海中へ落ちていきます。ハンドルを回せば、軸の回転が糸を巻き上げる逆方向に自動でチェンジ!
■今回の釣り場「羽田から横浜・本牧沖へ」
続いては釣り場の説明です。釣行日がお盆休み開始となる8月10日(土)ということで、大混雑が予想される堤防を回避。船上からの釣りとなる「船釣り」を選択しました。多くの釣り船屋(船宿)があり、出船からポイント(釣り場)への航路が短い東京大田区・羽田の船宿をチョイス。朝7時半に船着き場から出港します。
ロッドはタコエギ専用のものがあるんですが、専用だけあって購入には勇気を必要とする価格帯(1本7000円~1万円以上)。そこで今回は、アジなど他の釣りでも使える「ライトタックル(LT)用」を用意しました。種類が豊富な上、値段も1本2000円台からと安価なのでオススメです。リールは糸を巻き上げる力が強く、タナ(海中で目的の魚がいる層)を合わせやすい「両軸受けリール」を推奨。
PE3号ラインを150m前後巻ける中~小型サイズを使用します。価格はピンキリですが、5000円前後のもので充分です。ちなみに「PEライン」は極細のポリエチレン素材を編み込んで造られた糸のことで、ナイロン製のラインに比べて細いのに(縦方向に)伸びにくいという特長を備えています。
細いので魚からはラインが見えにくく、またリールに巻ける長さも長くなり、伸びにくい=糸が切れにくいので大物がかかっても安心と、いいことづくめです。技術力すごい。
エギはサイズが概ね10cm前後で、模様や色遣い、形状(魚型やエビ型など)がとにかく豊富。潮の状況やポイントに合わせて、ベストマッチの形や色を見極めることが釣果に繋がるため、数や種類を多く持っているほど有利になります。目安は釣り場にもよりますが、根掛かりでのロスト(岩などの障害物に引っ掛かって仕掛けを失う)も考慮に入れて、最低でも5個以上は用意しておいた方がよいでしょう。
ちなみに、フックの形状が違うイカ釣り用のエギ「イカエギ」もありますので、購入の際に間違えないようにご注意を。なぜかというと、使えないこともないんですが、針のサイズと形がタコ釣りには不向きなんです。