頼りになる巻尺と曲尺を使いこなしてこそ一人前【DIYでウッドデッキ自作顛末記④】

「ところでさー、三角定規作ったり、ウマ作ったり、なかなか本体が始まんないな」

まったく文句の多い編集長である。しかし編集長といったら、すごく偉いのである。そうそう邪険にはできない。

「いやいや編集長、いきなり本体を丸ノコで切って失敗したら大変でしょ!」

「なんだよ、ずいぶん信用がないな、俺は」

2x4の材木を丸ノコで切断するだけであんなに騒いでいたのに、信用などあるわけないではないか。なーんてことは言えるはずもなく。

「さてお待ちかね、構造材に使う材木が私のトラックに載ってますので、運ぶの手伝ってください」

念のため言っておくが、私の本業はカメラマンである。さて、登場したのは断面が9cm×9cmのヒノキ材。ヒノキは広く流通している建築材の中では、値段と耐久性のバランスがとてもよく、今回作成するウッドデッキのような地面に近く、「今回作成するウッドデッキのような地面に近く、水のかかりやすい場所の構造材にもってこいの材木なのだ」

「断面が9cm角、プロの間では3寸角っていわれる定番の材木ですよ」

「お、なんかカッコいい響きだな」

尺寸がまだまだメインで使われる日本の建築業界。3寸角10尺(9cm角で長さ3m)の角材は最もスタンダードな材木のひとつだ。

「ではこれで束を作ってもらいます。ウッドデッキの足の部分だと思ってください」

「ふむふむ、この前作った基礎の束石(つかいし)に乗る部分ってわけか」

だいぶウッドデッキの基本構造がわかってきたらしい。

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