■プルージック・ノットの結び方
「プルージック・ノット」とは、木や岩などの支点に固定したメインロープに結ぶ時に使われるロープワークで、もともとは登山の時に使うロープワークです。私も登山の時によく利用していたのですが、実はキャンプでもものすごく重宝します!
例えば、木と木を繋いだロープを張って、そこに「プルージック・ノット」を使ってタープやテントを建てたり、クッカーやライトを吊るしたりする時に便利なロープワークなのです!
吊るせるようなロープワークは数々ありますが、最大の特徴は固定もできますが、簡単に動かすこともできるところ! さて、これからその結び方を説明して行きましょう!
1.メインのロープに輪っかを一回通す
上写真のように、15㎝くらいの輪っかを作っておきます。
メインのロープに輪っかをかけ、外側から内側にかけて一回くるっと巻きます。
輪っかの間から通した先端を引っ張ります。
2.もう一回輪っかを内側にくるっと巻く
先ほど通した輪っかの内側にもう一度輪っかを通します。
通した輪っかを引っ張ります。この時、きれいに輪っかを通すのがポイントです。
通した輪っかの先端を引っ張って、メインロープ(緑)に絡んでいる赤いロープの輪っかの結び目が4本になったらOKです。約15㎝の輪っかを作るときの結び方は私は「ダブルフィッシャーマンズ・ノット」を使用。機会があれば説明したいと思います。
上写真のように「ダブルフィッシャーマンズ・ノット」でできた結び目と、今回メインのロープに巻き付けた4本になっている結び目がきれいに合わさると、摩擦係数が高くなり、ずれにくくなります。
これでプルージック・ノットは完成です。メインロープの下にできた輪っかの先端(左手で持っている方)を左右に引っ張っても動きませんが、右手で触っている結び目を掴んで左右に動かすと、簡単に動きます。
左手で持っている輪っかの先端に色々なものを引っかけたり、ぶら下げたりできます。
次に、プルージック・ノットで幕やタープを張るときに便利な活用方法をご紹介します!
■プルージック・ノットを使って幕を張る
結び方がわかっても、どんな時に使うかを理解できないと、ここはプルージック・ノットがいいな、という判断ができません。
そこで実際にどのようなシーンで使うのかを解説していきます。
1.幕から引っ張ったロープと、プルージック・ノットを連結させる
ロープの片側を、もやい結びで幕と結び、もう片方の端をもやい結びします。
幕と結ばれてない方のもやい結びでできた輪っかを、プルージック・ノットでできた輪っかの中に通します。
上の写真では、左手で、幕を引っ張っているロープのもやい結びでできた輪っかをもち、右手で持っているプルージック・ノットの輪っかの中に通します。
左手で持っている輪っか(もやい結びの輪っか)に木の枝を通します。枝は簡単には折れにくくて、サイズは5~10㎝位のものを選びましょう。
木の枝を通したら、幕から引っ張って来ているロープを下方向に引っ張り、枝を固定します。この時、テンションがしっかりかかってないと枝が外れるので注意が必要です。
2.プルージック・ノットを引っ張って幕にテンションをかける
ここまでできたら、後は、簡単です。左側に幕があるので、プルージック・ノットの結び目部分を右手で持ち、右側に引っ張っていきます。
メインロープに沿って、右側にスライドさせれば幕が立ち上がります。
右に移動させるにつれ、幕が立ち上がってくるのがわかるかと思います。
このように、ただ引っ張るだけで幕が立ち上がります。そして、これを左右で行えば、ノーポールで幕が立ち上がるわけです。
プルージックを使っての幕やタープ張りの良いところは、メインロープの間であれば、簡単に左右の移動ができるところ。もちろん結び目を持たなければ動きませんので、しっかりとテンションを張ることも可能です。
ご理解いただけましたでしょうか? このように、幕やタープを張るのにも使えますし、メインロープにクッカーや、ランタン、カトラリー等、色々なものを吊るせて、移動も簡単に行えるロープワーク、キャンプで知っていれば、役立つこと間違いなし!!
ぜひ練習してみてください!
>> 連載 [不自由を自由にする野営スタイル]
(文・写真/RYU)
「不自由は自由だ!」をモットーに、不便さの中でいかに快適に過ごせるかを考え、キャンプをしております。 経験、スタイルを問わず、少しでも参考になる情報を発信して行きたいと思います。Instsgramアカウント:@ryu chikazawa、YouTubeアカウント:Ryu outdoor ch #不自由は自由だ #アウトドアをこじ開けよう「初代 @sotoshiru アンバサダー」「@tobuy_official インフルエンサー」
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