卓上スライド丸ノコで垂木を連続切断【DIYでウッドデッキ自作顛末記⑧】

ウッドデッキの完成を喜んだのも束の間、編集長のわがままで始まったウッドデッキの屋根作り。母屋側に支持材を取り付け、次は柱と桁の作成が始まる。

「さて編集長、柱を立てますよ!」

「柱が出てくると、いよいよ建築物って感じだな」

「それだけ屋根工事というのは大ごとなんですよ」

前回も書いたが、特殊な工法や材料が使えないDIYの屋根工事では、どうしても屋根を支える柱が必要になってくる。

▲もともとの束を取り外し、柱を差し込む。このため太い角材は使えず、床束に使ったものと同じ9cm角の柱を使用

「柱に使うのは、床束に使ったものと同じ9cm角の材木か?」

「そうですね。本当はもうワンサイズ太い10.5cm角、三寸五分が柱の定番なんですけどね」

「じゃあ、なんで使わないんだ。そんなに値段も変わらないだろ」

「この工事では、最初は柱を立てる予定がなかったですからね。今ついてる束を、すっと抜いて、そこに柱を差し込むので束と同じ太さでないとダメなんです」

すぐ隣にある既存の庇(ひさし)の高さに合わせて9cmの角材を切断し、元々束が立っていたところに柱を差し込んだ。

「うーん、角材って縦に持つと不安定だな。立ち方はこんなもんで良いか?」

ぐらぐら揺れる柱を保持しながら、ビスでさっさと固定しようとする編集長。しかし遠目で見ると明らかに傾いている。

「ダメダメです。もし屋根に雪が積もったとしたら、ほんの少しの傾きでも一気に倒れてしまいますよ」

「それは、こわいな」

「前もいいましたが、平たいウッドデッキと、人の頭の上に重量物がある屋根では、安全の重要度が大きく変わります」

「そうは言っても、ぐらぐら揺れて難しいぞ」

長さのある資材は、横にして持つときに比べ、縦に立てると格段に不安定になる。なるべく二人で作業し、安全に配慮しながら素早く固定しよう。

▲垂直が取れないと屋根を乗せたときに傾いてしまうため、水準器を当てて慎重に立てる。横に持つのと比べて、材木は縦に立てると格段に不安定になる

「さ、水準器を柱にあてがって前後左右方向の傾きを慎重に整えて」

「こんなもんかな?」

▲90mmのコーススレッドでしっかりと固定。かなり長いネジなのでパワーのある電動ドライバが活躍する

【次ページ】桁と垂木を固定していく

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