情報収集に欠かせない「Twitter」はフォローするアカウントが重要
災害時にテレビが見られない場合、「Twitter」での情報収集が重要になってきます。とはいえ、Twitterには多くの有益な情報が溢れる反面、嘘の情報が広がりやすい一面もあります。あくまでも冷静な目で情報の真偽を判断して、必要な情報を入手しましょう。
Twitterでは、政府やNHKなどの公式アカウントがあります。あらかじめ、下記の5つのアカウントをフォローしておきましょう。
- 首相官邸(災害・危機管理情報) @Kantei_Saigai
- 内閣府防災 @CAO_BOUSAI
- 警視庁警備部災害対策課 @MPD_bousai
- NHK生活・防災 @nhk_seikatsu
- Twitter Lifeline @TwitterLifeline
「LINE」は使い方に注意しよう
家族や友人との連絡に「LINE」を使っている人も多いはず。東日本大震災を発端に開発が進められたという背景を持つアプリですが、災害時は使い方に注意しましょう。
今回の熊本地震では、LINEの音声通話機能を使って、固定電話や携帯電話などの公共音声サービスに接続する「LINE Out」を10分間無料で利用できるという異例の措置を取りました。しかし、この対応が波紋を呼んだのです。
災害時は被災地にアクセスが集中するため、電話がつながりにくくなります。救急車の要請など、必要な電話がつながらなくなることを防ぐためにも、不要な音声通話をなるべく避ける必要があるのです。LINE Outに限らず、災害時に個人と連絡を取る場合は、後述の「災害用伝言ダイヤル」などを活用しましょう。
緊急時の連絡手段を簡略化できる「すぐれん」
「すぐれん」は、緊急電話や緊急メール、プロフィール表示といった機能を大きなボタンで操作できるiOSアプリです。とっさに連絡をしたい相手や、連絡内容を登録しておくことが可能です。
設定で「警察に電話(110番)」や「救急車を呼ぶ(119番)」のほか、家族や友人、かかりつけ医などの電話番号や送信メール先も追加できます。また、「プロフィール」には名前や性別、血液型や電話番号などの基本的な項目のほか、病歴やアレルギー情報などを入力しておけます。いざというときに、自分の情報を伝えるのに役立つでしょう。
ラジオでの情報収集は「らじる らじる」を活用
災害時はラジオで情報を集めるのもひとつの手。NHK第1・NHK第2・NHKFMが聴ける「らじる らじる」なら、ラジオの電波が入りづいらい場所でも、インターネットがつながっていればラジオ放送が聴けます。iOS・Androidの両OSでアプリが配信されています。
天気予報を「tenki.jp」でチェックして二次災害に備える
災害は一次災害だけでなく、二次災害が起こる場合もあります。屋外に避難している場合などは天気予報のチェックも欠かせません。
iOS・Androidアプリの「tenki.jp」は、日本気象協会が提供するアプリです。天気予報や地震情報など見やすい情報をまとめて確認できるのが特徴。10日間の天気や、いまいる場所の雨の様子など、きめ細かな天気予報をチェックできます。さらびに、防災情報も確認可能です。
防災に関するニュースは「Yahoo!防災速報」が便利
Yahoo!が提供する「Yahoo!防災速報」は、地震、台風の雨、警報、避難勧告などを、現在地と設定した3地域までまとめて速報として通知してくれるiOS・Androidアプリ。
緊急地震速報に対応しており、各地の震度や到達予想時刻を予測し、震度等の予報・警報を伝えてくれます。災害時にはプッシュ通知でいち早く情報をキャッチできるのが魅力です。
「防災情報 全国避難所ガイド」で避難所を確認
「防災情報 全国避難所ガイド」は、全国の自治体が定めた災害時の避難所や、避難場所を10万件以上収録したiOS・Androidアプリです。
避難所、広域避難場所、一時避難場所、帰宅困難者一時滞在施設、津波避難施設、給水拠点、医療機関などを検索できます。現在地から最も近い避難所までの経路検索機能や、キャッシュされた避難所や地図のオフラインでの表示機能を搭載しています。
防災に役立つ機能をまとめた「goo防災アプリ」
防災・災害に関する情報の提供や、「J-anpi ~安否情報まとめて検索~」サービスを利用した安否情報の登録・検索ができる「goo防災アプリ」。iOS・Androidの両OSで配信されています。
「家庭の医学」や「くすり検索」
などの非常時に役立つコンテンツや、東京消防庁提供の「家具類の転倒・落下・移動防止対策」、省庁が提供するSNSのリンク一覧などもチェックできるので、非常時以外にもチェックしておきましょう。
電車の運行状況を把握するなら「乗換案内」
普段は電車などの乗り換え検索に利用する「乗換案内」アプリは、有事の際にも使いたいアプリです。
交通機関が動いているかどうかを確認したり、止まっている電車を回避した経路検索などに使いましょう。
車で避難所に移動する際の経路がわかる「Yahoo!カ-ナビ」
避難所へ向かう場合、車で移動するなら「Yahoo!カーナビ」などのカーナビアプリを活用しましょう。
JARTIC交通情報による渋滞情報を表示できるだけでなく、ガソリンスタンド料金表示などの機能も搭載しています。
キャリア各社の防災アプリは要インストール
災害発生時に、被災地に電話をかけて安否を確認することはできれば避けたいところです。確認する場合は、「171」などの災害用伝言ダイヤルのほか、各キャリアが提供している災害用の伝言板アプリを使いましょう。
NTTドコモは「災害用キット」、auは「au災害対策」、ソフトバンクは「災害用伝言板」というアプリを提供しています。いずれのサービスも、震度6弱以上の地震など、大きな災害が発生した時に、被災地域に住んでいる人や滞在中の人が、各社のスマホから自身の状況を登録できます。
登録された安否情報は全世界から確認できるようになっているのです。あらかじめ指定した家族や友人に対して、災害用伝言板に登録したことをメールでお知らせしたり、被災地の人に安否情報の登録を依頼することも可能です。
格安SIMやパソコンから災害用伝言板を利用する場合は、「web171」や「Googleクライシスレスポンス」を利用しましょう。また、「anpi.jp」は各キャリアの災害伝言板とGoogleクライシスレスポンスの情報をまとめて検索することが可能です。
話題の「東京防災」の電子書籍が無料で配信中
東京都が都民に無料配布していた防災ブック「東京防災」。あまりの人気に、2015年11月には書店で一般発売されるほどでした。
現在は下記の電子書籍ストアで無料配信されているので、災害に備えてダウンロードして一読しましょう。
・iBooks
・GALAPAGOS STORE
・Kindleストア
・cdjapan
・セブンネットショッピング
・dブック
・デジタルe-hon
・Neowing
・ひかりTVブック
・ブックパス
・ブックプレイス
・BookLive!
・BOOKWALKER
・honto
・漫画全巻ドットコム
・Yahoo!ブックストア
・楽天Kobo Readerstore
すでにスマホにインストールしているアプリも、「防災」という観点で見れば使い方が変わってくるはずです。防災はいくら対策を講じてもやりすぎることはありません。少しでも安全・安心に過ごせるように、スマホをフル活用しましょう。
(文/今西絢美)
編集プロダクション「ゴーズ」所属。スマートフォンなどのデジタル製品を中心に、アプリや関連サービスに関する記事をウェブや雑誌で執筆中。趣味は食べ歩きで、食にまつわるサービスや製品のチェックがライフワーク。
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