複数の黒塗料を使い分けてリアルなエンジンを再現【達人のプラモ術<TZR250編>】

POINT3:シルバーの下に黒を塗って金属感をリアルに再現

▲ランナーから切り出したフレームパーツ

TZR250では、美しいアルミ合金製フレームやスイングアームなども外観上大きな特徴となっています。材質の違いを塗分けるエンジン塗装もそうですが、バイクモデルでは塗装での金属感も大きなポイントとなります。キットによっては、メッキパーツでポリッシュ(磨いてつやを出すこと)されたアルミを再現しているものもありますが、本キットでは塗装でアルミの質感を再現しなくてはいけません。

▲「C2 ブラック」で塗装。ピカピカに仕上げて平滑な下地を作る

フレームやスイングアームの塗装は、キットのインストでも指定されているMr.カラーの「C8 シルバー」を使用します。ですが、塗装前にサーフェイサーではなく「C2 ブラック」(ツヤあり黒)を使い、平滑で光沢感のある下地をつくることで、エアブラシでシルバー吹き付けた際の金属的な輝きがより強調されて、リアルなアルミフレームの質感を表現できます。

▲塗装に使用したMr.カラー「C8 シルバー」。エアブラシのみならず、筆塗りでもリアルな金属の質感が再現できる

▲エアブラシを使いシルバーを塗装。薄めに希釈したシルバーを塗装→乾燥→塗装と3~4回程度重ねることで金属感が強調された仕上がりになる

▲塗装が完了したフレーム。塗装面は接着剤が付くと溶けてしまうのでパーツの取り付けには、接着剤がはみ出さないように注意

▲塗装後組み立てが完了したフレーム。細部の黒などは筆で塗装していく

また、スイングアームはインストだとフレームの組み立て工程とは別に指示されていますが、先に組んでフレームと同時に塗装しておくと効率よく製作を進められます。

 

POINT4:ピンセットを使ってエンジンを組み立て

▲極細のチューブで再現されたアクセルケーブルやスロットルワイヤーなどは取り出す位置が決まっているので、インストをよく確認してワイヤーの位置決めをしつつエンジンを取り付けていく

フレームにラジエーターのリザーバータンク、バッテリー等を取り付けが完了したらエンジンを搭載します。その際にいきなり接着するのではなく、エンジンに取りつけたケーブルがフレームのどの位置から出ているか、ピンセットを使い確認しながらエンジンを接着します。エンジンを固定したらラジエーターを取り付ければ完了です。

▲エンジン本体、エアクリーナーボックスやバッテリー、ラジエーターのリザーバータンクを取り付けた状態

▲エンジンの接着がしっかりと乾燥したらラジエーターを取り付ける

▲エンジンを載せる際はキャブレターが正しくエアクリーナーボックスと繋がるように、またアンダーフレーム(パーツC19)は、エンジンをフレームに接着した後に取り付ける

▲今回完成したエンジン&フレーム

【迷人流!エンジン&フレーム製作のポイント】

「1/12 TZR250(1KT)」は、実車を徹底取材したことにより、TZR250の特徴的なスタイルとエンジンのディテールをかなり精密に再現しています。それをキットでもリアルに再現には、塗装で金属の質感を出すのがとても重要です。塗装の使い分け、重ね塗りなどを駆使して、よりリアルなTZR250にしましょう!

>> 達人のプラモ術

<写真・文/長谷川迷人>

 

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