新型iPad Pro、iPad Air、iPad…自分に向いているモデルの見分け方

Apple Storeにおける各モデルの直販価格(税込)を容量別にまとめてみました。

▲2021年5月時点の現行iPadシリーズ、価格まとめ

ここでいう容量の数字(GB)は「ストレージ」のことで、iPadにどれだけのデータを保存できるかという目安になります。例えば、ゲームアプリを大量にインストールしたかったり、オフラインで視聴したい動画をダウンロードしたり、長編動画を編集したりするような人は、たくさん容量があるモデルの方が安心です。

なおiPadシリーズには、Wi-Fi接続下でしか通信ができない「Wi-Fiモデル」と、通信プランを契約して単体で通信が行える「Wi-Fi+Cellularモデル」の2種類が存在します。こうした機能差によっても価格が変わります(ちなみに、後者はApple Storeや、大手通信キャリアなどで購入できますが、家電量販店では取り扱っていないこともあるので気をつけましょう)。

 

■最新Proはクリエーターや複数用途で使用したい人に◎

新発売のiPad Proシリーズを購入すべき人としては、大きく2パターンあるかと思います。1つ目は、動画や写真の編集、デザイン、イラスト作成など、クリエイティブな作業を想定している人です。

特に12.9インチのiPad Proは、HDRコンテンツ視聴時に最大1600ニトの高輝度表示にも対応しました。諧調豊かなカラーを確認しつつ編集作業を行う人にとっては、重要な選択肢になるでしょう。ただし、11インチのiPad Proは従来通りの輝度なので、その恩恵を期待する場合には、間違えないように気をつけてください。

またProシリーズは、12.9/11インチともに従来からディスプレイのリフレッシュレートが120Hzに対応していて、Apple Pencilで素早く描画したときに、ペン先の遅延が発生しにくいという特徴があります。趣味ならばともかく、仕事でイラスト描画やデザインツールを多用する想定ならば、必ずProシリーズを選択しておくべきだと思います。同様の理由で、素早くメモを取る際にも筆跡の遅延が少なく快適に感じられるので、手書きメモを多用する学生やビジネスパーソンにも検討して欲しいところです。

2つ目は、iPad ProをノートPC代わりにしつつ、さまざまな用途に使いたいと考えている人です。iPad Proでは、iPad用Magic Keyboardなどの純正キーボードアクセサリが使えて、USB Type-Cケーブルで周辺機器との接続をしやすいという特徴があります。そして、先述したようなクリエイティブな用途との相性も良いので、趣味でイラストを描いたり、プライベートな旅行の動画をiPad Proで編集したりするのにもぴったりです。

ただし、Proシリーズの価格は最小構成でも9万4800円。周辺機器を購入すると、さらに数万円が上乗せになります。クリエイティブな仕事でガンガン使う想定ならば、重いデータを扱うことや長期使用することを想定して、少なくとも512GB以上のモデルを選択しておきたいところですが、プライベートで使う場合には128GB〜256GBモデルでも十分です。

 

■予算がないからと激安モデルに飛びつくのはちょっと待った!

「周辺機器も合わせて約15万円もなんて捻出できないよ」という場合には、iPad AirやiPadも検討してみましょう。その場合、次に目を引くのは、iPad Airの64GBモデルとiPadの32GBモデルでしょう。これらのモデル、たしかに価格は安いのですが、飛びつくのはちょっと待った。使い方によっては、ストレージが足らなくなってすぐに困ることになります。

こうした小容量のモデルをお勧めできるのは、外部ストレージやクラウドストレージサービスをフル活用して、データ管理が得意な人に限られます。いま「なんのこっちゃ分からん」と思った人や「OSアップデート前の、写真やアプリの整理とか面倒でしたくない」と思った人は、iPad Airなら256GBiPadなら128GBを選ぶ前提で考えておいてください。

 

【次ページ】手頃なiPadはどういう使いみちがある?

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