■キャビンは先に塗装するべし
昨今はAFVモデルの場合、とりあえずパーツを組み上げてしまってから車体の塗装というのが一般的。戦車なんかでは。一部のモデルを除いてインテリアは再現されていないので、内部は見えないんだから組んじゃってから塗装すればOKというワケです。
しかし今回のD9Rの場合はそうはいかないんですね。もともとは民生用のブルドーザーですから、視界の良さそうな大きなキャビン(操縦席)がついています。完成後も内部が見えるので、先に細かく塗装をしておかないといけません。
キャビンはパネルを組み合わせていく箱組みのような構成になっているので、後から塗装するのは無理。AFVモデルでも、ジープのようにカーモデルに近いものはありますが、D9Rの2人乗り(運転手とオペレーター)のキャビンは大きなウインドウに囲まれていて、ハンドルではなくレバーに囲まれた操縦装置が「あぁキミはブルドーザーだったよね」と実感させてくれます。それにクッション性の良さそうなリクライニングシートを装備した軍用車両ってのは新鮮です。
■塗装は馴染みのある塗料でOK
キャビンの塗装はインスト(説明書)の指示に沿って塗装していけばOKです。ただ本キットの塗装指示はファレホカラー(スペイン製の水性アクリル塗料。無臭で色数も豊富で国内でもかなり普及している)で指定されているので、馴染みのない方はちょっと戸惑ってしまうもしれません。しかし指定色は全て、Mr.カラーやタミヤカラーに置き換えられます。今回はMr.カラーを使用して塗装しています。
キャビン内部はヘンプとホワイトで塗装。下地にセミグロスブラックを塗装したのち、ヘンプはMr.カラー336番を使用し、ホワイトはあえてMr.カラー314番(やや青みがかった白:イスラエル空軍機色)で塗装します。
また内部は塗装後、ディテールにタミヤスミ入れ塗料のブラックを使い立体感を強調しています。
キャビン内部は操縦用のレバーや手すりなど繊細なパーツが多いので、破損させないように気を付けます。実は作例ではパネル内側の取り付ける手すり(すごく細い)を折損させてしまったため、0.4mmの真ちゅう線で自作して取り付けています。