ポイントは3つ。
1.「食べやすい」
なんと言っても食欲不振の夏バテ。とりあえず食が進むことが肝心です。
2.「栄養バランス」
ついつい冷たいもの、さっぱりしたものに偏りがちな夏場。食べやすく、かつ栄養バランスがいいメニューが望ましいところです。
3.「さっと作れる」
暑い日に、台所で長く火を使うのは億劫! ひとり暮らしでもサッと作れる料理がいいですよね。
食べやすく、栄養が摂れて、サッと用意できる食事を4つご紹介します。
やっぱり麺!「和えそば&引っ張りうどん」
やっぱり麺は食べやすい!
とはいえ、ざるそばなど、麺だけのメニューは炭水化物だけの食事となり、疲労回復の妨げに。そこで油とタンパク質を一緒に取ることができる「和えそば」系はオススメです。
ジャージャー麺、納豆そば+揚げ玉、肉や魚介の入ったパスタなどはいかがでしょうか。
家で簡単に作るなら、山形県の誇る和えそばと釜揚げのハイブリッドスタイル「ひっぱりうどん」もおすすめです。
茹で上がったうどんを鍋から直接ひっぱり出し、小鉢に入れたタレに和えて食べるだけ。小鉢には、めんつゆや醤油をベースに納豆・サバ缶・ネギなどを入れるのが王道です。
本場・山形にはマヨネーズやラー油など変わり種を駆使したオリジナルタレにこだわる人も多いそう。
うどんを鍋ごと食卓に出せる楽チンさと、納豆や鯖から良質のタンパク質を摂れるたのもしさがいい!
最強の夏バテ克服フード「豚しゃぶ」
筆者が個人的に絶大な信頼をおいている夏バテフードは「豚しゃぶ」。冷しゃぶではなく、アツアツ汗だくの方です。冷たい飲み物や冷房で冷えた体を温めましょう。
豚肉にはビタミンB1が多く含まれています。このビタミンB1というのは、主食などの糖質をエネルギーに変える時になくてはならないもの。不足すると疲労や倦怠感を招くので夏バテの時は積極的に摂りたいところです。
またポン酢を使えば疲労回復効果のあるクエン酸も摂ることができます。つまり、ダブル疲労快復!
たっぷりの野菜も一緒に食べられるのもいいところです。
こちらは千切りの根菜と「豆苗」。エンドウマメの若芽である豆苗には、ビタミンC、ビタミンB、ビタミンE、βカロテン、食物繊維など、野菜から取りたい成分がバラエティー豊かに、そしてたっぷり含まれています。価格もかなりお手ごろで、なかなかの実力派野菜。
しゃぶしゃぶに入れる時は、他の野菜も千切りにして食感を揃えると、まるで野菜のお蕎麦のようで食べやすくなりますよ。
もうひとつの夏豚しゃぶのポイントはタレ。さっぱりしたポン酢はマストとしても、もう1種類用意すると飽きずに食べることができます。
こちらは簡単ゴマだれです。甘いゴマだれはちょっと…という人にオススメ。いつものポン酢醤油や酢醤油に、おろしにんにく、刻みネギ、すりごま、一味唐辛子を好きに配合するだけ。簡単にパワフルな味のタレができます。
とにかく好きなものを…「カレーでしょ!」
「食欲なかったはずなのに食べられちゃった!」系メニュー代表といえばカレーライス。スパイスが食を進め、体温を上げてくれます。また、一皿でお肉も野菜も主食も一気に摂れるのもいいところ。勇気を出してお気に入りのカレー屋の暖簾をくぐりましょう。まあカレー屋にあんまり暖簾は無いですが。
家でつくる場合は、やはりあんまり時間をかけたくないですよね。すべてのこだわりを捨てて作る「ひき肉カレー」は時短・簡単の極みです。フライパンひとつで適当に行きましょう。
ひき肉と、お好みで刻んだ玉ねぎ・にんじん・生姜・にんにくなど油で炒める(野菜の歯ごたえが残ってもいいので、炒めはサッとで十分です)。
水、もしくはトマトやヨーグルト、ブイヨンなど、好きなベースを投入。
ちょっと煮たら、市販のカレールーをブッこみ煮詰める。もう完成!
何を入れても、何を入れなくても、炒めたひき肉+水分+市販のルーで煮れば大体カレーっぽくなりますから安心です。いや、もっと言えば炒めたひき肉の上からレトルトカレーをかけてちょっと煮るだけで結構ウマイ! すごいぞ市販のルー&レトルト!
夏バテの時はこだわりすぎず、作りやすさや食べやすさに徹することも肝心です。
お茶漬け・雑炊・汁飯でもタンパク質を!
さらさらと食べるお茶漬けや雑炊、汁飯は夏バテの強い味方です。ただ、こちらも問題なのは栄養が炭水化物に偏りがちなこと。鶏むね肉と、それをゆでた汁をご飯にかけた「鶏出汁茶漬け」がオススメです。
胸肉に含まれる「イミダペプチド」という成分には疲労回復効果があるという報告もあり、夏バテにぴったりの食材です。
鶏胸肉をお水から入れて沸騰手前でしばらく加熱し、ゆで鶏を作ります。
冷ましてほぐした鶏肉をご飯の上に乗せます。お好みで薬味も。
ゆで汁を塩や醤油で味付けしてかけるだけ!
暑い日でもするっと食べられる簡単料理です。なんとなく食べたくなくなってしまう夏バテ。メニューの選び方に気をつけて、美味しく克服してください。料理で疲れたら元も子もないですから、適当ゴコロも肝心だと筆者は感じます。
(文/くぼきひろこ)
美食・カルチャー・ライフスタイル・クルマ・ゴルフ・巷の美女etc……対象は様々に、雑誌・ウェブサイト等の各種媒体にて活動中のフリーライター。「人の仕事のすべて。そして、その仕事から生み出されるすべてのモノゴトが面白い!」と津々浦々の興味津々で取材・執筆を行う。
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