外装をつけると見えなくなる浮力材もリアルに塗装!【達人のプラモ術<しんかい6500>】

【達人のプラモ術】
バンダイ
エクスプローリング・ラボシリーズ

1/48 しんかい6500
02/05

戦闘機やバイク、ロボット、スポーツカーなど、さまざまなプラモデルの作り方・楽しみ方を紹介する、プロモデラー長谷川迷人さんによる【達人のプラモ術】。

バンダイ「1/48 しんかい6500」製作の第2回は、コクピットとなる耐圧球に続いて、シンタクチックフォームと呼ばれる特殊な浮力材充填された船体を製作します。そして深海のブラックスモークをイメージしたジオラマのベースを考えていきます。いやぁ科学プラモはワクワクしますね! Let's Science!

長谷川迷人|東京都出身。モーターサイクル専門誌や一般趣味雑誌、模型誌の編集者を経て、模型製作のプロフェッショナルへ。プラモデル製作講座の講師を務めるほか、雑誌やメディア向けの作例製作や原稿執筆を手がける。趣味はバイクとプラモデル作りという根っからの模型人。YouTubeでは「プラモ作りは見てナンボです!「@Modelart_MOVIE」も配信中。

 

■船体の構造

しんかい6500は耐圧殻やバッテリー等を除くと、船体内部はシンタクチックフォームと呼ばれる浮力材(極小の中空ガラスマイクロバルーンを高強度エポキシ樹脂で固めたもの)が詰め込まれています。普通の発泡スチロール等は深深度の水圧で潰れてしまうので、浮力材の役には立たないのだそうです(水圧恐るべし)。

キットは外装パーツを取り付けてしまうと内部が見えなくなりますが、浮力材はじめ細部まで正確に再現されています。作例では濃い茶色に塗装して浮力材の質感を再現しています。

実物の外装は樹脂製なので、無塗装のままでも質感はあるのですが、オモチャっぽくならないように半つや消しの白で塗装しています。

▲深海6500の浮力材シンタクチックフォーム。船体内部にぎっちり詰め込まれている ©2012 Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology

▲左が塗装前、右が浮力材のシンタクチックフォーム部分を塗装した胴体パーツ

▲塗装後、前回製作した耐圧球を組み込んで完成させた胴体内部パーツ。内部はバッテリーや機器類が正確に再現されている。残念ながら外装パーツを取り付けた後はほとんど見えなくなる

▲胴体側面に装備されたスラスター

▲スラスターは、内部のスクリューも再現されている

▲スラスターを覗き込むと内部のスクリューが見える

▲胴体と耐圧球に被せるように取り付ける外装パーツはセミグロスホワイトで塗装

▲外装パーツを取り付けた状態

 

【次ページ】塗装を乾かしている間にジオラマのアイデアを練る

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