ここまでの話をまとめると、“MVNOは、大手キャリアから通信網を借りて「格安SIM」と総称される割安な通信サービス(SIMカード)を提供している”、ということになります。では、具体的にどういった企業がサービスを提供しているのか見ていきましょう。
MVNOとして、一般消費者向けに格安SIMサービスを提供している企業は、軽く20社を超えます。NTTコミュニケーションズの「OCNモバイルONE」や、ケイ・オプティコムの「mineo(マイネオ)」、プラスワン・マーケティングの「FREETEL(フリーテル)」など、テレビCMを打ち出す企業も増えてきました。
大部分はインターネットプロバイダーを提供する企業が目立ちます。なお、このほかイオンやゲオなど、他業種からの参入もあります。
「格安SIM」の月額料金はかなり安い
さて、“こうした格安SIMサービスに乗り換えるとどのくらい安くなるのか”という点が気になる人も多いでしょう。結論から言えば、大手キャリアの通信プランと比べると、月額基本料はかなり割安になります。
例えば、大手キャリア「NTTドコモ」と格安SIM「楽天モバイル」の通信プランで月額料金を比べてみましょう。一カ月に5GBのデータ通信が行えるプランで、通話し放題(一回の通話時間に制限あり)となる場合を想定しています。端末代金は計算に含んでいません。
上記の例は、標準的な使い方を想定して算出しています。条件や工夫次第では、もっとお得に運用できることもあるでしょう。