格安SIMの主な入手方法としては、次の3つが挙げられます。
- 公式サイトで購入する
- 家電量販店で購入する
- MVNO直営のショップ・カウンターで購入する
公式サイトで購入する場合は、契約から開通までをオンライン上で行えます。注文後、数日から数週間で手元にSIMカードが届きます。メリットは、時間と場所を問わないこと。デメリットは時間がかかることです。
家電量販店では、SIMカードのパッケージが壁にかけられています。通常通りレジで精算すれば良いので、購入方法としては分かりやすいでしょう。SIMカードを入手したら、オンラインで開通手続きを行います。
直営のショップやカウンターで購入する場合は、SIMカードがすぐに入手できます。わからないことはスタッフに確認できるので安心です。電話番号を変えずにキャリアを乗り換える「MNP(モバイル・ナンバー・ポータビリティ)」を利用したい場合に、即日対応してくれる店舗もあります。契約には、クレジットカードのほか、本人確認用の身分証などが必要です。
なお、これらはあくまでも一般的な手順をわかりやすくまとめたものであって、全てのケースに当てはまる具体的な流れではありません。特に入手方法やプランによっては”申し込み用パッケージを購入する”というスタイルが取られることもあります。このパッケージにはSIMカードが入っておらず、パッケージに記載された情報をウェブサイトに入力すると、SIMカードが発送されるという仕組みになります。
格安SIMを使うには、APNの設定が必要
さて、開通したSIMカードをスマホにセットしても、そのまますぐに通信できるわけではありません。通信を利用するには、「APN(アクセスポイント名)」という項目を設定する必要があります。これは簡単に言うと”どこのネットワークに接続するか”という指定のことです。
Androidの場合、APNは「設定」アプリから設定できます。SIMカードのパッケージや公式サイトなどに記載された指定の項目を入力することになります。なお、最近のSIMフリースマホには、あらかじめAPNが設定されているので、登録されているMVNOを選択するだけで済む場合がほとんどです。
一方、iOSでは「設定」アプリからAPNを変更できません。「Safari」を起動して、公式サイトにアクセスし、「構成プロファイル」をインストールする形でAPNを設定できます。この際に、Wi-Fi環境が必要です。
APNが正しく設定されると、アンテナの横に「3G」「H」「4G」「LTE」または「▲▼」などが表示されます。これがモバイルネットワークで通信が行えている印です。
長々と解説してきましたが、以上のポイントを抑えておけば、格安SIMのキホンはOKです。続いて第2回は「豊富なバリエーションがある格安SIMプランの選び方」について解説します。
(文/井上 晃)
スマートフォン関連の記事を中心に、スマートウォッチ、ウエアラブルデバイス、ロボットなど、多岐にわたる記事を雑誌やWebメディアへ寄稿。雑誌・ムックの編集にも携わる。モットーは「実際に触った・見た人だけが分かる情報を伝える」こと。編集プロダクション「ゴーズ」所属。