使い方は簡単で、リモコンの“Googleアシスタント”ボタンを押して「○○を探して」とか「○○を見たい」とか話しかけるだけ。例えば「宇多田ヒカルの動画を見たい」と言えば、YouTubeが起動して宇多田ヒカルで検索した結果へジャンプ。
“Googleアシスタント”ってサブスク動画配信の中身も検索できるようになっていて、「ネットフリックスでスパイファミリーを見たい」ならNetflixで『SPY×FAMILY』の作品画面までジャンプ可能。プライム・ビデオは『SPY×FAMILY』にはダイレクトに飛べませんでしたが、配信中のサブスク動画配信の一覧に飛べて、そこからプライム・ビデオにも飛べます。
ORION「SAUD501」YouTubeやサブスク動画配信を活用するなら、いきなり音声操作から入ると便利と覚えておきましょう。
続いて活用したい機能がAndroidTVのアプリ導入です。
ORION「SAUD501」には、最初からYouTube、Netflix、プライム・ビデオのアプリがインストール済みですが、GoogleアカウントにログインすればアプリストアであるGooglePlayからアプリのインストールも可能。これって、サブスク対応としても最強クラスを意味します。
主要サブスクサービス、例えばTVer、Disney+、Hulu、AbemaTV、U-Next、DAZN、dTV、TELASA、dアニメなどなど主要サブスク動画配信アプリズラリ。「スマートTVだから当たり前でしょ?」と思うかもしれませんが、大手家電メーカー製でもAndroidTV以外の機種ではストア自体なかったり、対応サービスに漏れがあるケースも。ORION「SAUD501」は汎用性として優秀です。
中でも試してみたいアプリはやはり“TVer”です。そもそも民放公式テレビ配信サービスである“TVer”がチューナーレススマートテレビで視聴できてしまうところが面白ポイント。でも、今どき”TVer”って、スマホやPCでリアルタイム視聴なしで使っている人も多いですよね。
“Tver”を動作確認してみると、見逃し視聴は問題なし。ただし、今年4月より正式にスタートしたリアルタイム配信はAndroidTV版アプリでは非対応。これ、ORION「SAUD501」みたいなチューナーレステレビが増えてきたら今後需要ありますよね。
テレビ的な視聴を求めるなら“AbemaTV”も定番。アプリをインストールして簡単なアンケートに答えるだけで、ニュースやスポーツ、アニメなどが視聴可能。特にニュースは、YouTubeなどネットサービス系だとカバーしやすいですよ。
そして“NHKプラス”のアプリも実はAndroidTV版が存在するんです。ORION「SAUD501」もインストールは可能なのですが、これはID登録が必要。そしてID登録にはNHK受信料の支払いが必須。4月のAndroidTV版アプリのリリース直後はIDなしで開放されていたのですが、7月から現在の形になりました。なお、現在でも1カ月間は受信契約なしの仮登録で始められます。ちなもに“NHKプラス”もAndroidTV版ではリアルタイム配信は非対応。残念。
「チューナーレススマートテレビってスマホとの相性はどうなの?」と考える人もいるかもしれません。中でも多いであろう要望が「スマホのYouTubeアプリで再生したアプリをテレビ画面に映せないの?」というケースではないでしょうか。そしてこの機能は、画面ミラーリングではなく、アプリ同士で連携した再生情報を飛ばす“キャスト”と呼ばれる仕組みで実装されています。
iPhoneとAndroidスマホの両方でYouTubeアプリからキャストで飛ばしてみましょう。スマホでYouTubeアプリを開くと、アプリ上に“AI POINT”という名称でORION「SAUD501」が出てきました。これを選択すると、テレビ側のYouTubeアプリが起動して再生に成功。Netflixもプライム・ビデオもTVerも、AbemaTVも全てアプリ同士で連携しての起動を確認しました。これ、帰宅時とか部屋を移動した時とかに使うと最高に便利ですよ。
キャストって非AndroidTVのスマートテレビだと上手くいかないことも多いので優秀ですね。ちなみに、自分で撮影したスマホのビデオを飛ばす連携はiPhone(AirPlay)は非対応、Android(ChromeCast)は成功しました。
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ORION「SAUD501」をAndroidTVのスマートテレビ的な機能を使い込んでみると、既に実績のあるAndroidTVだけあって音声操作の精度もアプリの揃い具合もスマホ連携も全てが優秀。ピュアなAndroidTVだからこそできていることですね。
次回は、PS5やPCとの接続など、モニターと接続性周りの機能を深掘りしていきます!
<取材・文/折原一也>
折原一也|1979年生まれ。PC系出版社の編集職を経て、オーディオ・ビジュアルライター/AV評論家として専門誌、Web、雑誌などで取材・執筆。国内、海外イベント取材によるトレンド解説はもちろん、実機取材による高画質・高音質の評価も行う。2009年によりオーディオビジュアルアワード「VGP」審査員/ライフスタイル分科会副座長
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