■ドライブラシで陰影を強調
スミ入れ塗装が完了し、しっかりと乾燥させたら、いよいよドライブブラシでパーツのディテールに陰影をつけていきます。ドライブラシは以前制作した戦車「タイガーⅠ」でも紹介していますが、あらためて紹介していきましょう。
ドライブラシとは、パーツの凸部分に明るい色を塗装することで、よりパーツのディテールを強調する塗装テクニックです。筆に濃い塗料を含ませてからウエスなどで拭い、筆についた生乾きの塗料を利用してパーツの凸部分に塗料を擦りつけるように塗る技法です。
■化石骨格の塗装が完成!
全塗装をせず、スミ入れとドライブラシだけのシンプルな技法で、見ての通り雰囲気マシマシな仕上がりとなりました。手軽に恐竜化石の模型を仕上げたいウィークエンドモデリングにも最適なテクニックだと思います。もちろん自分はリアルな質感を追求するのだということであれば全塗装もありです。カタにはまらず塗装や仕上げを自由に楽しむ、だからプラモデルは楽しいんです。
これにてティラノサウルスとトリケラトプスの塗装が完成! 次回はベースの塗装を仕上げて、スタンとエレンの格闘シーンの完成を目指します! 乞うご期待!
■今週のオマケ
『アノマロカリス解体新書』
アノマロカリスとは、恐竜が誕生するずっと以前、5億2000万年前のカンブリア紀に生息していた最強の捕食動物。なんだけど、最初に発見された化石が当初エビの一種と間違われたりと、なかなか謎の多い生物だったんですね。この本では、最新の研究をもとにアノマロカリスの生態がリアルに紹介されていて、ともかく面白い。一気に読んじゃいました。まぁこんなヤツが海にいたら絶対にイヤ! 絶滅してくれて良かった系の変ないきものです。
以前実物大のリアルなソフビ模型のアノマロカリス(全長約30センチ)を持っていて、水中モーターつけて市民プールで泳がしてみようと思ったことがあるんですが、奥さんに「それはやめろと真顔で怒られました」。
>> [連載]達人のプラモ術
<製作・写真・文/長谷川迷人>
【関連記事】
◆科学×プラモ=男のロマン!? バンダイ「1/48 しんかい6500」をジオラマ化!【達人のプラモ術<しんかい6500>】
◆映画にもなった宇宙船「アポロ13号」の破損状態を製作!【達人のプラモ術<アポロ13号>】
◆舞台は1920年代!イタリアの双胴飛行艇を製作【達人のプラモ術<サボイア マルケッティ S.55>】