従来、「格安SIMは通話料金が定額ではないので、通話を利用すると損をする」と言われてきました。しかし、最近は格安SIMでも「通話定額」のオプションを提供することが増えてきています。
例えば、楽天モバイルでは「楽天でんわ・5分かけ放題オプション」を提供しています。月額918円で、5分以内の国内通話が何度でもかけ放題になるので、通話を頻繁に利用する場合にはお得です。音声通話SIMを選ぶ場合には、こうしたオプションを必ずチェックしましょう。
ただし、一回の通話に時間制限がある場合、超過分は従量制で通話料が発生します。長電話をしがちな人は、気を付けましょう。
ちなみに、通話定額は他にも「DTI SIM」「FREETEL」「もしもシークス」「mineo」「BIGLOBE SIM」「U-mobile」「NifMo」などの格安SIMで提供されています。ひと口に“通話定額”と言っても、専用アプリを使うものや、IP電話のものなどがあり、提供元によって料金や条件が異なるので留意してください。
ユニークプランも検討の価値あり
さて、ほかにも格安SIMには、下記のようにバリエーション豊かな通信プランが存在します。自分の使用スタイルに合わせて柔軟なプラン選びをすることが大切です。
日割りプラン
一日単位で通信量が定められているプラン。例えばOCNモバイルONEの110MB/日コースでは、一日あたり110MBの高速通信が利用可能です。速度制限は当日限りで、翌日になると制限が解除されます。毎日コンスタントに通信量を消費するタイプのビジネスマンにオススメ。
段階性プラン
使った通信量に合わせて料金が段階的に上がっていくプラン。例えばFREETELの「使った分だけ安心プラン」や、So-netの「0SIM」などがこれに相当します。使用頻度の少ない2台目のタブレットなどにオススメ。
変則型使い放題プラン
一定時間だけ使い放題になるプラン。例えば、スマモバの「ナイトプラン」では深夜1:00から翌9:00までが通信し放題になり、それ以外の時間帯は低速化します。夜に使用頻度が高い人にオススメ。
今回解説したポイントを抑えておけば、情報にあふれる格安SIMのホームページも怖くありません。自分に合った通信プランをじっくり検討してみましょう。続いて、第3回は「格安SIMはどんな端末で使えるの?」について解説します。
(文/井上 晃)
スマートフォン関連の記事を中心に、スマートウォッチ、ウエアラブルデバイス、ロボットなど、多岐にわたる記事を雑誌やWebメディアへ寄稿。雑誌・ムックの編集にも携わる。モットーは「実際に触った・見た人だけが分かる情報を伝える」こと。編集プロダクション「ゴーズ」所属。