映画『Uボート』公開40周年記念キットの潜水艦「U-96」をリアル再現!【達人のプラモ術<Uボート>】

■潜水艦プラモにハズレなし!?

映画同様、潜水艦のプラモデルってハズレがないと思います。特にUボートは、潜水艦プラモデルの中でもメジャーな存在と言うこともあり、国内外のメーカーがプラモデル化しています。

小スケールでは1/700、1/350、1/200。そして今回製作の1/144といったところ。大スケールでは同じレベル社の1/72。さらにはトランペッター社からは1/48スケールのType Ⅶが発売されています。

▲Revell「1/72 U Boot TYPE Ⅶ C /14」がこちら。キットは昨年発売されたプレミアムエデションで、エッチングパーツや木製甲板などディテールアップパーツが追加された限定キット。通常版1万3090円、プレミアムエデション版2万1560円

▲1/72と今回製作する1/144では箱の大きさもこれだけ違う

▲全長127センチ! トランペッター「1/48 Uボート Type Ⅶ C U-552」艦内の構造も再現されている精密ディテールモデル。6万2420円

実物のUボートは全長61.7mとかなり小さな艦船ですが、1/48スケールだと127cmというビックサイズになります。今回製作の1/144スケールでは、全長42cmとお手ごろな作りやすいサイズに。

ちなみに近年のモデルは全てディスプレイモデルですが、ひと昔…いやふた昔も前の潜水艦プラモデルといえば、ゴム動力やモーターで水中走行させられました。近所の公園の池で沈んだまま浮いてこない潜水艦のなんと多かったことか…。

 

■まずは船体の製作

キットは船体表面のリベットや甲板のディテールなどがシャープに再現されています。製作は、船体から始めて艦橋といった具合にインスト(説明書)に沿って進めていきますが、スクリューや潜航舵などは破損しやすいので最後に取り付けるようにします。

パーツ数も少なく、組むだけなならば2時間もあれば完成してしまいます。なので、ここはやはり塗装にこだわりたいとこですね。実際のUボートも1カ月を超える長期の航海だと、船体各部がサビだらけになったようです。

▲キットのパーツはランナー2枚と船体で構成されている。プレミアムエデションということで、塗料6色と接着剤が付属している

▲キットには船体各部に打たれたリベット、甲板の排水スリットなどがシャープに再現されている。接着やパーツの研磨の際に消さないように注意したい

▲船体内部には補強用の隔壁が入る

▲船体の接着には接着剤付属の刷毛ではなく、流し込み接着剤と面相筆を組み合わせて使うと、奥まった部分でも作業がやりやすくなる

▲船体と甲板の、中央部分や先端部分にわずかに隙間が

▲隙間は溶きパテを流し込んで修正する必要がある

▲溶きパテ(ビン入りサーフェイサー)は、乾燥後にはみ出しているパテを拭き取ることでモールドを痛めずに修正できる

▲タミヤ「サーフェイサー(40mlビン入り)」(374円)

▲船体の接着を乾燥させている間に艦橋も組んでおきたい

▲継ぎ目の処理はモールドを削らないように慎重に進める

▲艦橋部分

▲キットには専用色となる水性塗料6色と筆が付属している。にしてもこの量と筆で船体を塗装するのは無理がある。なので市販の塗料を使いたい

▲キットに付属のデカール。U-96の艦橋に描かれている“笑うノコギリ鮫”のエンブレム付き。海外メーカーの常で、旗に描かれているのハーケンクロイツは省略されている

*  *  *

潜水艦はいいぞぉ! って前にも同じようなことを言った気もしますが、潜水艦は戦艦や空母といった艦船モデルとはまた違った魅力に溢れるスケールモデルであることは確かです。海の狼と呼ばれたUボートをどうリアルに仕上げていくか。前回製作したバイクもそうですが、ジオラマにしても面白いと思います。どんなモデルにするか、映画『Uボート』を観ながら色々考えています。次回をお楽しみに!

>> [連載]達人のプラモ術

<製作・写真・文/長谷川迷人>

 

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